200years:

-ozekikoki-

姿を消す技術 / カルティエ=ブレッソン

α-7 DIGITAL + ZEISS 16-80mm DT

ようやく仕事も落ち着きを見せてきたこの頃。

久しぶりに棚で寝ていたカメラをあれこれと引っ張り出し、電池残量が切れかけたバッテリーを充電したり、挿入しっぱなしだったSDカード内の写真データを見返したり、あとはただ意味もなく撫でまわしたり・・・

ちょっと前までの日課を取り戻し始めています。

 

X100F

そう言えば先日、過去に僕がYoutubeへUPした【RICOH GX200】の動画をたまたまスタッフと観る機会がありました。

「このオーゼキさんって撮る時の構えがめちゃくちゃカッコつけてますよね~」と、イジられてしまいました(笑)

確かに今観ると自分でも”かなり変なの~”って思いますけどね、実はアレ、僕の中では忠実にカルティエ=ブレッソンの真似をしただけなんです;

だから僕は言ってやったんです。

「ブレッソンから学んだ歴とした”姿を消す技法”なんだぞぉ」って

RICOH GX200 (Camera:Revより)

上の写真はその技をフル活用しているわけではありませんが、僕なりにGX200のレリーズタイムラグの少なさとステルス性を表現した作例です。

ね、消えてるでしょ?僕。

まぁその技とは簡単に言うと、撮る時に”自身の顔を手で覆い隠す”というモノであります。

そうすればたとえ大きな一眼レフでも透明マントを被れるはずなのです。

なってったって、あのブレッソンの技なんだから!!

EOS 5D + EF 35mm F2 (Camera:Revより)

この技法は創元社から出ている『アンリ・カルティエ=ブレッソン/20世紀最大の写真家』という書籍の99ページに彼自身が身振り手振りで伝授してくれています。

ちなみに思いつく限りのキーワードでネット検索を試みても出てきませんから、この技は今流行っているchatGPTだって知り得ないものです。

 

ってな感じでスタッフへ説明したものの、結局は何故か僕がやると変だという結論になりました(笑)

とは言えストリートスナップにおいて行動の怪しさをギリ打ち消すジャケット着用の大切さは理解できたとのこと・・・

それってつまりギリ怪しいって事じゃんよ笑;

まぁいいんだけど!

 

DP3 Merrill

DP3 Merrill

兎にも角にも興味のある方は是非この書籍を手に入れて頂き実践なさってくだされば幸いです。
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それにしても過ごしやすい季節になりましたね。

散歩がてら肩の力を抜いてのスナップって実に楽しいです。

あともう少しだけ愛機たちと戯れたら、Youtubeチャンネルの更新に取り掛かりますね。

 

オーゼキコーキ

 

GH6と共に

GH6 + OLYMPUS 50-200mm SWD


GH6を2023年の頭に購入してから早一年が過ぎました。

素晴らしいパフォーマンスでバリバリと働いてくれたお陰で今日もご飯を食べられます。

 

もちろん導入の目的は映像制作の為です。

これについては多くの方がレビューを上げている通り、とても美しい画を出力してくれます。

自然で強力な手振れ補正の恩恵を受けた機動力とシステムのコンパクトさも相まって機材を最小限にしたい僕としては抜群の相性と言ったところです。

 

ちなみに静止画はというと、まぁ、可もなく不可もなく。

それなりな写真にはなりますが画質面を見ても特別優れていると感じる点は無いように思います。

”それなり”というのはつまるところセンサーサイズに対しての画素数が多すぎるよね問題を感じるからですね。

動画データは大変美しくとも、静止画で見る濃淡のグラデ―ジョンは等倍では宜しくない。

また水面の描写に関してはだいぶ辛いですね、塗り絵です。

あ、一応JPEG撮って出しの話。

 

とは言え縮小して眺める分には気付きにくいものですし”それなり”と思える次第です。

 

さて、ここで唐突ですが2011年~2012年の話へと変わります。

あれは自分がカメラを武器に生きていくとは微塵も考えていなかった頃のこと。

今から話すことは多分Blogでは初めて綴る事かな?

 

震災の影響もあり当時勤めていたIT企業を退社した僕は、心機一転の想いで神奈川県横須賀市の追浜(おっぱま)へと移り住みました。

青森から東京へ来た僕にとっては他県に移るのは割と大きな決断でしたね。

そして選んだ仕事が車の工場での期間従業員です。

 

GH6 + OLYMPUS 50-200mm SWD

身体を動かしたかったことや、震災の影響で先行きもわからなかったので大きな会社の工場で、しかも住まいの家賃も無料!更に大好きな車を造る仕事!

というノリで働き始めました。

初代NOTE、ティーダ、ブルーバードシルフィの3車種を9か月間毎日せっせと作るわけです。

そうそう僕の担当はボンネット+運転席側のドア2枚の建付け調整です。

それはそれは丁寧に一生懸命やりました。なんたって車が大好きですから。

特に最後の”ブルーバード”の名の付くシルフィの最終車も僕が担当しています。

 

もうお気付きでしょうけど、僕が務めたのは日産自動車の追浜工場。

そしてそのお給料で当時買ったのがGH2だったりします。

仕事が終わってから周辺を散策してとにかく撮るのが楽しくて仕方がなかった時期です。

この時なんですよね『自分にはカメラが向いている』とハッキリ認識したのは。

あの日々を今でも昨日のことのように思い出せます。

GH2 + LUMIX 14-140mm (2012年撮影)

そして・・・・

 

一気に話が飛んでそこから約11年後となる2023年初頭。

僕は再び追浜工場へと舞い戻るわけです。

今度は期間従業員ではありません、日産本社から直々に依頼を受けたカメラマンとして。

手に握りしめているのは最新のGH6。

正に僕のやっていた仕事を現在担当している方々&最新のNOTEを撮るわけです。

 

これは神々のいたずらでしょうかね、運命ってあるんだなって感じます。

 

そんな作品がようやく日産公式Youtubeチャンネルと特設サイトで公開されました。

youtu.be

 

この作品には原作がありまして、日産自動車の博士でありエキスパートリーダーであり革新者の上田哲郎氏による【INNOV’DAY23】というアニメです。

 

www.youtube.com

色々と事情もあるようでアニメは今のところ予告編のみが公開されておりますので、僕の作品を観ても少々疑問点も多く浮かぶことでしょう;

そこはまぁ、ご了承いただけますと幸いです。

 

あと長くなりますがこれだけは言わせてください。

この撮影でいくつかの奇跡が起きています。

実は作品に映っている工場内の青いNOTEは超ミラクルな偶然で撮れたものなんです。

上手く端的に言えませんが生産ラインの都合上、撮影スケジュールの1時間以内に流れてきた青いNOTEを撮らなければならないのですが、この月は「2台ほどしか見ていない」と工場の方も言っており超レアなカラーだったのです。ところが撮影日に現場に付くと目の前にそれが流れてきました。

もう慌ててカバンからGH6を取り出し、1度限りの瞬間を即座に撮り始めました。

あの時の俺はたぶんかっこよかったぞ笑

 

あと、春夏秋冬の描写が映りますが完全ノンCGで全て1日で実際に撮影しています。

箱根の山の上は雪、降りて海に出たらメチャ寒いけれど我慢して半袖半ズボンで砂浜を歩けば夏、コートを着て秋、帰りに偶然ですが桜のように見えなくもない梅の花畑を撮って春。

 

とまぁ、珍しく言いたいことが多すぎて駄文長文ごめんなさい;

それだけ必死に頑張りましたと叫びたいだけです笑

 

今も引き続き複数の作品を撮っています。

今後それぞれ公開されるのが楽しみです!

GH6 + LUMIX 14-45mm

あと最後にこっそり一言。

人手が足りておりませんので、もし撮影の準備や撮影そのもののアシスタントをしたいという方が居ましたらYoutubeの概要欄にあるメールアドレスへ一度ご連絡ください。

オフィス写真人の事務所からスポットでスタッフをご依頼させて頂くことがあるかもしれません。

youtu.be

 

オーゼキコーキ

DP3 Merrillがやってきた。

正月以来の、と言えば大袈裟かもしれませんが少しだけ仕事の忙しさが落ち着きました。

今日と明日は写真を撮ったりドライブしたり、頭を空っぽにして過ごしたいです。

 

なんたってSIGMA DP3 merrillが手元にやってきてひと月以上が過ぎ、まだ40回しかシャッターを切っていないのですから(笑)

 

ずっと欲しかった飛び道具。

頭の片隅で数年眺めていましたが、気付けば球数の少なさもさることながらまた随分な値上がりを見せています。

ふらっと立ち寄った中古カメラ屋に鎮座する本機の姿を目にして速やかにお会計。

近所を散歩しただけでもその驚異的な写りは体感できます、が。

もっとこう・・・新しい何かに気付かせてくれそうな気配も感じるのです。

キーワードは”潔さ”かもしれません。

んー、もう少し探ってみます。

 

ところでもう一つの本題です。

日産自動車さんのご依頼で撮った作品が間もなく公開されます。

約一年前の事ですが、ようやくこの日が来たかと感慨深く、そして更には今もご厚意にして頂き続々と新たな事に取り組めている現状に目頭が熱くなります。

もう僕ができる事は全部やっちゃうんだから。

オリジナル曲を作って歌っちゃうんだから。

声優だって小説だってやっちゃうんだから。

 

写真家としてやるべきことは当然今後改めてやっていきますけど、誰もやらぬこともやるんです!

おや、なんか聞いたことあるフレーズですね。

 

ということで、その先駆けとなる某アニメの予告編が公開されました。

(※この制作には携わっていません)

青い髪のSORA、青いNOTE、R32GT-R。

今後公開されていく僕の撮った実写作品はこの世界観を基にしておりますので是非ご覧ください!

youtu.be

 

さて、まだ晴れているうちに出掛けるとしますかね。

それと近日、カメラレビューではありませんが僕のチャンネルでも短い動画をUPします。何のカメラを使って撮っているのかがわかるかもしれません。

乞うご期待であります。

 

オーゼキコーキ

 

SIGMA DP3 Merrill