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-ozekikoki-

FUJIFILM X-H1 Ver2.00に飛びついた件

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X100T

FUJIFILM Xシリーズを開発している中の皆様。

オーゼキのブログをお読みいただき誠に嬉しく思っております。

引き続き気が付いた点などは書いて参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

 

と、言うことで(笑)

12月17日ですかね?

X-H1に最新ファームウェアVer2.00のアップデートが来ました。

 

いつもなら(大変失礼ながら)隠れたバグを恐れて一旦様子をみるところですが、動画撮影時にX-H1のボディ内手振れ補正特有のカクつき(パンした際の)が改善されている旨の内容をみて、思わず飛びついてしまいました。

 

さっそく室内にて手持ち歩行でのテストをしましたが、これはスゴイ!

拍手喝采であります。

これまでは”カクカク”する妙な挙動を懸念して、かなり制限された動きしかできませんでしたが、今回のファームアップで本当に見事な改善を見せてくれました。

というか、こうでなきゃせっかくの手振れ補正が動画撮影においては台無しでありますから、当然と言えば当然なのかもしれませんが、アルゴリズムの見直しでこれほどまでに良くなっていること自体には感謝しかございません。さすがです。

これで今後の動画撮影業務が大きく捗ります♪

(スタビライザーを買う必要がなくなった)

 

さて、他にも色々と盛りだくさんなファームアップのようですが、自身が使わない内容に関しては言及できませんので、あくまでもオーゼキの使用範囲内に限った嬉しい改善点をお伝えいたします。

 

それは、以前ブログにも書いた”かなりニッチ”な不具合に改善が見られたということです。

ozekikoki.hateblo.jp

 

この中で指摘していた2つの問題点に対して、明らかに手を入れてくださいました。

まず1つはAF精度です。

上記の記事では『Touit』について特に問題視しておりましたが、本日も仕事でガッチリ使ってみますと、別のカメラを使っているのかと思うほどAFの挙動に変化が見られました。

文字で説明するのはかなり難しいのですが、現状はハッキリと体感できる上に精度も向上しております。

少なくとも今日の撮影では一度もAFを外しませんでした。

静物に対して手持ちの撮影です。

(今回使用レンズ:XF60mm/XF16-55mm/Touit12mm)

※X-T3のそれとは異なり、あくまでも従来のX-H1からは改善したという意味です。X-T3で見られるAF性能の向上はハードウェアによるところが大きいと思いますので、今回のX-H1におけるファームアップでそれに並んだということではありません。個人の意見としては、さすがに同等にはなっていない印象です。

 

そして2つ目です。

これは地味ですけど感動しました。

撮影後の画像自動再生表示を設定している状態の際、電源立ち上げからの1カット目の表示にバグがあり、体感的には2~3秒くらい何の操作も受け付けずに即次の撮影に移れない』(前回のブログ内容から抜粋)

 

これが解消されているのです!

まさに”軽微な不具合”でありますが、FUJIFILMさんはしっかりと手を入れてくださいました。

既に「そういうものだ」と慣れてしまっていただけに、今日は全くストレスのない撮影ができて感激しています。

本当に地味な個所ではありますが、メーカーの真面目な姿勢を目の当たりにして素直に嬉しく思います。

 

 こんな感じで初日のインプレッションでしたが、気になる点が1つだけございました。

今回のVer2.00で、ん?と思ったこと

 AFのアルゴリズムを見直して精度を改善したと思うのですが、これまで可能だったことが出来なくなりました。

それは(連射設定ではなく)連続的にレリーズする際のAFの挙動変化です。

 説明が難しいので時系列で操作を下記に並べてみます。

・レリーズボタン半押しでAFを合わせる

・パシャ(指を完全に離さず半押し維持)

・そのまま同じ構図と設定でもう一枚パシャ

この時です。

 

今までは最初のレリーズ時点で合焦したピント位置から変わることなく2回目のレリーズが可能でした。

しかし今回のVer2.00ではそれが不可能となり、必ずもう一度AFを合わせる動きを挟みます。

これ自体は精度も速度も宜しいので、慣れの問題で解決できますが、例えばRICOHのGXRやGRでいうところの『撮影条件維持』機能のような感覚で、この”癖”を今まで活用してしまっていたので、今日はちょっとだけ「あ、あれれ?」ってなりました。

これは瞬発的な置きピン撮影において、連射設定ではなく単写で連続レリーズする場合は困ったものでして、この辺はなんとかならないものかと思った次第です。

どうせなら撮影者が任意で決められるように、機能として今後取り入れてくれたら嬉しいです。

 

まぁ、ユーザーの要望をあれこれと叶えていては、複雑なメニュー内容になってしまい逆にユーザーフレンドリーじゃなくなりますから、いい塩梅でお任せしますけどね;

 

※今回の内容は個人的な意見や印象であります。また、実は実装されている機能や誤った見解があるかもしれません。その際は”やんわり”とコメントで教えて頂ければ修正致しますので宜しくお願いいたします;

 

さて、X-H1がますます良いカメラに仕上がってくれて大満足です。

世間では「X-H1の中身は2016年の古い世代だから惜しいよね」などと言われておりますが、僕は全くそう思っていません。

技術や性能が日進月歩のデジカメにおいて、そのように感じる方が多いのも仕方がありませんが、仕事で使うことを考えると”安定した中身”の方が嬉しいのですよね。

たぶんFUJIFILMのかたも、その辺の考えがあっての事だと思います。

 

でも、X-T3のAF性能は羨ましいよね(笑)

 

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

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X100T

 

デジタルエシックス

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DMC-LX5

今朝、起床してすぐに自宅の本棚から一冊のムック本を手に取りました。

これは自身の寝ぼけた脳を起こそうとする日課のようなもので、冬ではありますが冷蔵庫から取り出した作り置きの麦茶を飲みながら、カメラ関連の本を読むのです。

 

何も考えずに背表紙を見ながらスッと引き出したのは『Nikon D100 WORLD』

 

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我が家の本棚は、メーカーや年代を問わずに様々なムック本が並んでおり、これに勝る本屋さんは日本中どこを探してもそうは見つからないでしょう。

さて、このNikon D100という機種は皆さんもご存知の通り2002年に発売されたとても古いデジタル一眼レフカメラであります。

APS-Cの610万画素CCDセンサーを搭載し、”デジイチの入門機”などと言われつつも当時で約30万円もした機種です。

 

この上位機種としては同社のD1シリーズが(約60万円ほどで)出ていたくらいで、ほんの僅かではりますが、アマチュアがデジタルに手を出せるようになってきた時代のカメラです。

 

今日はこのD100について掘り下げるのではなく、この本の中に見つけた”デジタルエシックス”(DEP=デジタル・エシックス・プロブレム)という説明書きが興味深くて書いてみることにしました。

 

以下、同書より原文のまま抜粋ー

 

【デジタルエシックス

 エシックス(ethics)とは倫理という意味で、DEP(デップ)は「デジタル時代の報道写真に関する倫理問題」である。

 デジタル画像の大体は電気信号であって、だから画像の複製・修正・加工が非常に容易であり、しかも痕跡が全く残らない性質がある。

こうした容易さが画像を扱う者をつい”ふとした出来心”へと誘う力になることは確かだろう。

 もちろん、銀塩写真において、こうした画像処理がまったく行われなかったか、というとそうではない。

現にトリミングや露出補正や覆い焼き・焼き込みなど、必要不可欠な画像処理は行われ続けている。

しかしながら、こうした報道倫理に対するデジタル化による問題は、その容易さと高精度さが、熟練した技能を必要とせずに可能になることによって生じるものとなるだろう。

 人は熟練する過程で、その作業に対する職人的誇りを身につけてきたものだが、デジタル化はこうした熟練をほとんど必要とせずに多くの作業を成立させるに至っている。

これは、プロの記者による問題だけに決してとどまらず、写真を作り得る一般市民の問題へと拡張するだろう。そして、次の問題は、およそ写真の信憑性自体への疑問となって現れるかもしれない。

 これは画像加工にとどまるものではない。ほぼリアルタイムで結果を確認できるデジタルカメラによる撮影はそのままでは緊張感をなくしたものになりやすく、さらにフィルム枚数の制限がほとんどないためにビデオのような連続撮影が可能になることで、一枚一枚への執着心を喪失させているのではないか、といった危惧もある。

 写真のデジタル化は、多くの問題をはらみながら、これからもますます進展していくだろう。

だからこそ、とりわけ「真実」と連携を組むことが存在理由になりえた報道写真は、より深い(そして素朴な)問題と取り組まなければならなくなっている。

 

以上

 

コピペではなく、一字一句違わぬように本を片手に打ち込んでみました。

筆者の名前は伏せますが、皆さんはどのようにお感じになられましたでしょうか。

 

画像データの”信憑性”を保持する取り組みなどについて、私自身あまり詳しくはなかったものですから(OLYMPUSの工一郎とかにそういう機能があった気がするなぁってくらい)、ある程度の知識が無ければ判断しかねると感じ、調べてみることにしました。

 

例えば工事現場で使用される『OLYMPUS工一郎』のTG-1モデルなどでは『RAS暗号』などを使って画像データそのものに判定データそのものを暗号化して埋め込んでいたり、現在では『SD WORM(ワーム)カード』という特殊用途の製品が警察でも導入されているようです。

 

あくまでも特殊用途というこで一般のユーザーは購入できないとのこと。

サンディスクの改竄防止メディア「SD WORM」が警察庁に採用 - デジカメ Watch Watch

 

このD100のムック本に書かれている『デジタルエシックス』についての文章を初めて読んだときは「製品の購買意欲に訴求するための本の中に、ずいぶんと大胆なことを書いたものだ」と思いました。

 

しかし調べた上でよく考えてみますと、この筆者が言いたかった事や伝えたかった事への理解が深まってくるのです。

特にここで挙げられている”報道写真”においては、やはり”真実”でなければならないわけですから、フィルムからデジタルに切り替えるカメラマンがチラホラと現れ始めた当時は、一部の人々にとっては決して穏やかなものでは無かったのでしょう。

 

ましてや現代は急激にインターネットが普及し、たとえ偽物の写真であっても「本物だ」という数が多ければそれがまかり通ってしまう時代です。

これはもはやフィルム・デジタルの話を超えた問題だと感じます。

 

今後も姿かたちを変えながら水面下で続いていくであろう”デジタルエシックス”。

本文から本質的なものをピックアップするならば『職人的誇り』という一文に凝縮されている気がいたします。

 

結局は”誠実な撮影者”の存在が最後の砦なのであります。

 

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

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DMC-LX5

 

現状はPENTAX 645Zが最有力か

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X100T

以前にもお伝えした通り、年に4回は発症する『中判デジタルが欲しい病』が、なんと2018年の最後にやってまいりました。

しかし今回はいつもと様子が異なり、本格的に意思が固まりそうな予感なのです。

 

タイトル通り、現状ではPENTAXの645Zが最も有力な候補であります。

普段から仕事でFUJIFILMを使っているのに、なぜGFX系に行かないのか。

この理由は価格どうこうではなく、各サイトのGFX50Sの作例を観た際に「おっ、さすがに違うぞ!」という感動がほとんど得られなかったからです。

あれこれと様々なサイトの作例を確認しましたが、やはりどれをとっても同じ感覚しか持てません。

 

実際のところ、手の届きそうな範囲の中判デジタルを比べた場合(GFX系/645D&Z)最も心惹かれる画を出しているのが『PENTAX 645D』です。

645Zとの比較でも、なかなかどうしてCCDの方が僕好みのようでありまして、この差はプラシーボ効果などではなさそうなのです。

 

JPEGの好みだけで、全て同価格と仮定した場合でも645Dが魅力的。

 

ということで先日、居ても立っても居られないので新宿へ出かけて645D&Zをそれぞれ実際に触って参りました。

こういう所だけが都会に暮らすメリットです;

 

さて、最初に触ったのは念のためGFX50S、そして最新のGFX50Rです。

画質に心惹かれなくとも、手に持った時に”ときめく”ならば、それはそれでOKなオーゼキ。

ですが結果は残念極まりなく、特にGFX50Rの細かい部分の安っぽさは受け入れられませんでした。

これに関しては一緒に行った妻も同じ意見。

GFX50Sの方は、特筆するような高揚感が手からも眼からも伝わることなく保留の扱いに・・・

 

そして次はPENTAXフォーラムにて645Zにタッチアンドトライです。

量販店と大きく異なるのは、カメラそのものに鬱陶しいセキュリティケーブルの類が一切付いておらず、実践感覚でフォーラム内にて使うことができます。

 

まず見た目。

やはりカッコいい。

そして持ってみる。

グリップ形状が良いので思ったほど重量を感じません。

ファインダーを覗くと大きくて綺麗なOVF。

「おぉ~久しぶり(笑)そしてやっぱり気持ちいい♪」

妻をモデルとして立たせてシャッターを切る。

「バシャラン!」

音もショックも悪くないですし、何よりGFXのブラックアウト長い系EVFよりは遥かに気分は良い。

最後は背面液晶でチェック。

「めっちゃ良い」

わかっちゃいたけど、やっぱり明らかに良いです。

試しにモノクロに設定して・・・バシャラン

 

最高やないかぃ・・・・

 

と、まぁこのような感じで次は近くのキタムラへ行き645Dをチェック。

持った感じはZとほとんど同じ。

シャッターを切るとちょっと音が固く感じたので、やはりZは改良されていることを実感。

そして背面液晶でチェック・・・。

・・・。

・・・。

・・・。

全然画像が表示されない。

・・・。

・・・。

・・・。

お腹が空いてきたので蕎麦でも食べに行こうかと腰を上げると画像がついに表示されました(笑)

そんなにスペックの低いSDでもないのですが、さすがにこれは遅すぎますね;

 

あとは実際に使うことをちゃんと考えますと、やはりライブビュー機能やチルト液晶に加え、連続的なレリーズへの対応や耐久性などなど、Zの方がメリットを多く感じましたので、CCDへの魅力に未練もございますが、ここは645Zにしよう!と決意が固まりました。

 

って、これは完全に今すぐ買う流れですが(笑)

ちょっとここで冷静に。

 

なんだかんだ645Zが出てから5年近くになります。

そろそろ後継機の噂が流れてきてもおかしくはありませんよね。

RICOHの体力を勝手に想像するとGR3に全てのパワーを使っていそうですが;

さすがにGFXが攻めてきている現状では、なにかしら対抗するような姿勢を見せてほしいところです。

 

それと、うちの事務所の事で言いますと来年の1月~春ごろまでは、かなりの忙しさが予想されまして、少しそれが落ち着いたころに導入したいのです。

じゃないと待望の中判デジをリビングに飾っておく日々になってしまいますからね。

たっぷりと触って遊んで特徴を体得する時間が欲しいわけです。

 

そんなこんなで2018年の12月18日現在の候補は『PENTAX 645Z』で確定です。

買うからには必要なレンズもガッと3本くらいは揃えるつもりです。

 

完全に言い忘れていましたが、使用目的は人物とスナップ撮影であります。

カメラのサイズが大きいので、威圧感を打ち消すほどの話術も鍛えておかなくちゃいけません。

(筋力もね)

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

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X100T