全国の写真人の皆様、今日もお仕事お疲れさまです。
オーゼキです。
※本記事は相当ニッチで細かく長い内容です。同じ条件での情報を得たい方向けですので、普段のフォトブログを楽しみにして頂いている読者様には大変申し訳御座いませんが、どうぞ次回までお待ちくださいますよう、お願い申し上げます。
では。
前回に引き続き、今日はFlashair W-04を活用した僕のワークフローを書いてみようかと思います。
本来ここはフォトブログですから、こうしたガジェット系のレクチャー要素が色濃い記事は書かないつもりだったのですが、この新作Flashair W-04の細かな使い方をネットで調べても、あまりに情報が少なく、読者の方の中にも導入を躊躇されている方が多いかもしれませんから、今日は僕なりのフローを紹介する事にしました。
さて、上の画像は先日導入した僕のASUS ZenPad 3S 10のホーム画面です。
元々パワフルな機種ですが、なるべく動作を軽くしたいので必要最低限のアプリしか入れていません。
仕事では主にこの部分のアプリを使うだけで完結出来ちゃいます。
まず、カメラ(K-3)からKeenai(キーナイ)というアプリを使ってTabletやスマホの端末に自動転送設定するために、最初に簡単な設定をしなくてはいけません。
なぜわざわざアプリのスクリーンショットを見せてまで説明するかと言いますと、このW-04のウリの一つでもある自動転送についての設定方法が、商品に同梱されている説明書に一切の記載が無いからです。
これには驚きました・・・
自動転送を目当てに買った方は、箱からSDを取り出してカメラに入れた後に「で、どうすればいいの?」から先に進むために、自分で調べなくちゃいけないのです。
「そりゃ~ないぜ東芝さん」です。
さて、ここで注意したいのは、Keenaiとは基本的に自社(確か管理運営会社はRICOHさん)のWEBストレージサービスを活用する(使わせたいような)アプリです。
新たに取り込んだ写真や、既に端末に入っている画像を勝手にアップロードされたくない方は、上の画像のように【同期を一時停止】をONにしなければいけません。
(ちなみにこうした設定項目を細かく選ぶには、事前にKeenaiのwebサービスにて無料のアドレス登録によるアカウント作成が必要です)
更に、初期設定では端末内の写真を全てKeenaiのアプリ内へ抽出し、表示させようとして一気に取り込みを開始しちゃいます。
この辺は非常に、ヒッジョ~に困る仕様です。
あくまでもカメラから自動転送による端末へのバックアップとして使いたい方は、上の画像のように設定してください。
また、【Wi-Fiデバイスの管理】という項目から、自分のSDを登録しておく必要があります。
※この際の注意点としては、W-04を繋げたはずなのにW-03と表示される事です。
そのままでも使えますが、僕は何となく気になるので自分で名称を変更してます。
ここまできたらカメラ本体の設定についても留意しましょう。
撮影中にカメラがスリープ状態または自動OFFになると当然tablet端末との接続も切れてしまいます。
なので、最初にカメラ側の設定で自動スリープまでの時間を延ばすなりOFFるなりしましょう。
そして撮影中は、つい電源を切らないようにする慣れが必要です。
ここまで出来たなら準備万端です。
接続されている事を確認したらシャッターを切ってみましょう。
すると2400万画素のJPEGなら約3~5秒程度で取り込まれるでしょう。
※ここで取り込まれない方へ※
僕も最初取り込みされなくてかなり困りました。
原因は単純です。
Android端末のバージョンがAndroid6.0以上じゃないと、Keenaiアプリに完全対応出来ないようなのです。
どうやらこれは現段階ではどうにもならない仕様のようです。
自動転送に使おうとしている手持ちの端末がバージョン6.0以下の方は、新たに端末を買うか、対応するまで待ってみるかの二択を余儀なくされます。
さぁ、どんどん嫌になっている方も多いのでは?(笑)
負けちゃいけません!この辺さえクリアすればいいのです!
次です。
撮影して画像が取り込まれたら編集(レタッチ)をしたいですよね。
そこで登場するのが【Photo Editor】という神アプリです。
このアプリはレタッチから書き出しという点において、現段階ではAdobe系のAndroidアプリとは比べものにならないほど優れています。
むしろこのアプリが無ければ、tablet端末なんぞで納品まで仕事に使おうとは思いません。多少の慣れは必要ですが、かなり突っ込んだレタッチでない限り、あらゆる事に対応できます。
それぞれのファイルをPCでの作業に近い感覚でこなせますし、編集中も拡大縮小など指だけで簡単にできます。
また、上書きや名前を付けて保存というのも非常に使いやすいです。
多種多様の形式に変換保存できる点も、神アプリと呼ばれる所以でしょう。
このアプリと共に連携して使いたいのが【QuickPic】というアプリです。
Androidをお使いの方なら、既に慣れ親しんでいるのではないでしょうか。
なぜ連携する必要があるかと言いますと、数枚の画像を扱う程度ならPhotoEditorで十分でしょうが、100枚近くの素材からレタッチカットのみを選ぶには難が発生します。
Photoeditorは、一枚一枚を大画面で表示して選ぶ事が出来ません。
サムネイルで大量に表示されている画像(スクエア表示)から「これ」とタップすると、すぐに編集画面に切り替わってしまうので、選びながらの作業には向かないのです。
これを救ってくれるのがQuickPicというわけです。
バックグラウンドで開いておいて、アプリを切り替えながら選んだ方が楽チンということですね。
※ここでも注意点※
photoeditorで上書き保存した後にQuickPicを開いても、表示されている集団サムネイルには反映されていません。
もう一度アプリを立ち上げ直せば反映されますが、シームレスで作業していると一瞬戸惑う事でしょう。
でも大丈夫です。ちゃんと補正後の画像が保存されていますので、タップして開くとそれが確認できます。ここは気にせず慣れましょう(笑)
さてさて、レタッチ作業が済んだら、任意のピクセルにリサイズする必要がある場合、Photoeditorのバッチ処理という機能を使って一括変換しましょう。
この時、変換後の画像は一連の作業の中で別フォルダーを作ってから移せますので便利です。
全て書き出しが完了したら、改めてQuickPicを開いて見ましょう。
新たに作ったフォルダーに書き出し完了した画像を、しっかりと勝手に表示してくれます。
そしてここからはクライアント様によって変わってきますが、最近主流の納品方法であるGoogleドライブへのアップロードも、そのままQuickpicから出来ちゃいます。
これで一連の作業が完了です。
大変タイヘーンお疲れさまでした(笑)
これに慣れるとノートPCと変わらないくらい楽に素早く、より軽々と出来るようになります。
※ここでも最後の注意点※
恐らく大容量のmicroSDカードを端末に挿して、それを作業領域として活用しようとお考えの方もいると思います。
僕も最初そうしましたが、大量のデータを書き出したり移動したりをしていると、万に一つの確率でデータが壊れて書き出される事があります。
僕はそれを避けるため、取り込みからレタッチ、書き出し、そして納品アップロードまではデバイス本体のROM領域を使うようにしています。
全て作業が終わったら、これらの素材データを全部microSDに移動しておけばOKです。
以上が僕なりのワークフローです。
ドバーっと書きましたから、所々細かいところが抜けている可能性もありますので、真似をして上手くいかないなどの場合はコメントで聞いていただければ、わかる範囲でお答えいたします。
え?
なんでPC使わないのかって?(笑)
そりゃチッチッチですね。
これと同じ作業をサックサクするには10万円台でグラボ搭載の、重いノートPCじゃないとやってられません。
最近流行りの薄型ノート(この前まで僕も使ってた)でも出来ますが、徐々にデータが溜まると動作が重くなりますし、何よりグラボ無しではPCにかなりの負荷を掛けながら作業することになりますから、突然死が起こるリスクを覚悟しなくちゃいけません。
じゃあなんでTablet如きでできるのかと言いますと、それに対応したアプリを使えるからであります。
僕も最初はこの懸念を持ちましたが、PCでAdobeのLightroomを使う場合、パワフルなデスクトップでも貧弱なノートPCでも、使うソフトは同じというところが落とし穴です。
そこを無理してパワーの足りないノートで作業するよりも、最新のパワフルなtablet端末で、スマホにも対応できるように作成されたアプリを使う方が効率がよく、安くてtabletよりかはパワーがあるPCとでは、一定の条件下において立場が逆転してしまうのです。
今回の記事、かなりヘビーな内容となりましたが、これらが先日、愛用してきたノートパソコンが突然死亡したことにより、短期集中構想でなし得た知恵とフローであります。
あー、もう書くのも疲れました(笑)
いやはや、読むのもお疲れになったことでしょう(汗)
最後まで読んで頂きありがとうございます。
もとより僕はこういうタイプの記事を書くのが苦手ですから、ほぼ初の挑戦でした。
もうこういうのはやりません、たぶん(笑)
え?
え、え?
他社のカメラならもっと簡単に似たような事ができるですって?
そんな事知ってますよ!!
すべてはスローWi-Fi搭載でシングルスロットのKP、そして来るべきK-1のため!
棘(イバラ)の道は薔薇の道なのであります!!!
それにしてもTabletでこれらのワークフローをなし得た事により、様々な良いことがありました。
まず軽い。
小さい。
安い。
どんな現場でもリアルタイムでクライアント様へ撮ったカットを見せられる。
そして最新のTabletは画面も超綺麗なので、撮影中「おぉー」って言って頂ける。
移動中でも空いた時間にこうした作業が立ったまま出来ちゃう。
めっちゃ良い時代ですな。
文明の利器、侮れぬ。
オーゼキコーキ
【本日の一枚】
GXR + A16