X-T1 + Zeiss Touit 12mm F2.8
先日、仕事でとあるネパール出身の青年と仲良くなりました。
一緒に食事をしながら色々と話す中で、とても面白いことを耳にしたので、今日はその話を。
彼は小学2年の頃までは母国のネパールで暮らし、以降は今日現在まで日本で育ったそうです。
見た目は外国人ですが、当然日本語はペラペラであります。
母国ネパール語に日本語、そして留学によって英語も堪能。
「三ヶ国語も話せるなんてスゴいね」と言うと「僕らの世代は案外話せる奴が多いですよ」と・・・。
20代前半の彼からすれば珍しいことでもないそうな。
僕は日本語と寝言くらいなので、やはり早いところ英語を修得しないと置いて行かれそうですね(笑)
少し前に彼はバラエティ番組に出演した経験があるそうで、話を聞くとこれが面白いのです。
原宿でスカウトされたのがキッカケだったようですが、いざ番組収録が始まると緊張でほとんど発言が出来なかったらしく、その後は呼ばれていないと話します。
番組の内容は、たまに見かける各国の外国人が雛壇に並び討論する、と言うもの。
「周りはガチで外国人ばっかりで、みんな押しが強いんすよ。自分は顔はこうだけど中身は日本人なんで、気後れと遠慮で全く話に入れなかった」というのです。
”中身は日本人”
良くも悪くも、彼は日本人特有の性格が身に染み着いているようで、外国人の発言力を前に圧倒されてしまったのです。
僕はよく色々な外国人に「コーキは日本人っぽくないよね、アメリカ人に近い気がするよ」と言われます。
その意味は今もよく理解できていませんが、自分でも「だったらいいな」とは思っているので、悪い気はしません。
”前世はヨーロッパ人”と思いこんでいるので、それ故でしょうか(笑)
ストリートスナップをしていると、いつも撮らせてもらうのは外国人ばかりです。
日本人なのに日本人に苦手意識があります。
今回彼の話を聞いて、なんとなくこれは”逃げ”かもしれないと感じまして、帰りの電車で隣に座っていたオッチャンに「写真を撮らせてもらっても良いですか?」と聞いてみました。
奥歯に何かが挟まっているらしく、ずーっとペチャペチャホジホジしている様子が面白く、「撮りたい」と想ってしまったのです。
こうなると自分の度胸との戦いのゴングが鳴り響きます。
『己の胸にぶら下げた”それ”はアクセサリか?』と、自問自答が始まります(笑)
以前にもブログで話しましたよね、楽じゃないんですよって(笑)
でもやはり写真のことで後悔するのは最も嫌なので、静かに話しかけました。
「オッチャン。奥歯のやつ、取れないの?」って。
「俺もね、ついさっきまでそうだった(笑)」と、嘘も方便は必要な小技です。
色々な方法はあれども、その分野でステップアップしたければ、苦手や苦労は買ってでもこなさないとなりません。
「テイクユアピクチャー?」も良いけど「写真撮らせて下さい」ってのも大事ですね。
なんだか一つ、奥歯に挟まったものが取れた気がする一日でした。
オーゼキコーキ
【本日の一枚】
RICOH GXR + Planar 50mm F1.4 ZS