200years:

-ozekikoki-

鎌倉のご婦人

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だいぶ細かいところは端折りますが・・・

 

先日、仕事で鎌倉駅から徒歩でトンネルを一つ越えた先にある古民家兼飲食店に行った時の話。

 

「こんな遠くまでよく来たね」と、店主であるご婦人が気さくに話しかけてくれました。

僕は「いえ、そもそも毎日同じ職場に通う柄の人間ではないので楽しいです」と答えたところ・・・

 

ご婦人「え?あなた誕生日は?」

 

僕「え?八月ですけど・・・」

 

ご婦人「の?何日さ」

 

僕「十日ですが・・・」

 

ご婦人「あ~ムリムリムリムリ、あなたはね、誰かの下で働くとか絶対向いてない」

 

僕「え?そんなことわかるんですか?」

 

ご婦人「わかるもなにも、あなたは会社とか組織とかそういうのが一番向いていない人よ、今は独立したカメラマンなんでしょ?」

 

僕「そうです」

 

ご婦人「よかったわねぇ~、そうじゃないと生きていけないわよ」

 

僕「すごいですね、占いか何かですか?お詳しいんですね」

 

ご婦人「占いっていうかなんて言うか・・・そういうのわかるのよ私は」

 

僕「ほぉ~なるほど」

 

ご婦人「まぁ、自分に向いた生き方をできる人もそう多くはないから、とにかくあなたは良かったわね~、人も良さそうだし頑張ってね~」

 

かなり早口のご婦人は、そう言い残すと「あー忙しい忙しい!」と厨房に出たり入ったり。

僕もこの日はかなりタイトなスケジュールでしたので黙々と仕事を終えて店を後にすることに。

 

ご婦人「とりあえずまたおいでよね!わたし忘れっぽいからさ、あなたの顔も覚えてなかったらごめんね~、その時はまた誕生日とカメラマンですって言ってくれれば思い出すからさ」

 

こんな具合で僕の性分を言い当ててきたご婦人との出会い。

僕は帰り道のトンネルを歩きながら思いました。

 

「高校時代の進路相談室に居れば良かったな」と(笑)

 

僕が自分自身のそうしたことを確信できたのは様々な苦難の末の30歳のこと。

ま、そこまでの経験が全て生きるのが芸術ですし、結果的には全く問題ないのですが、やはり少ないながら居るんですよね、そういうのわかる人って。

 

今度行ったら息子の誕生日も言ってみましょうかね、父親なりに概ねわかってるつもりですから、どんな答えが返ってくるのか楽しみですね。

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

 

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