昨日のランチは友人の働いているお寿司屋さんにて、息子と二人で美味しく頂きました。
お腹の膨れた僕らは、お店からそう遠くない場所に緑地公園が在ることを知り向かいます。
到着すると人工的な小川が流れており(都心の一角ですから)、そこでは楽しそうにザリガニ獲りをする子ども達が居たので「俺らもやろう!」と参加するも本当に難しい(笑)
糸にスルメでも付けてれば簡単ですけど、そこに居るみんなが素手で捕獲するものですから、負けたくないので僕も頑張りました。
でも暫くして・・・
まぁ、つまり、タイトル通りの展開ですよ・・・;
本当に不注意でした。
完全にドボン。
我が愛機であるX100Tが全力で小川へダイブする瞬間を目撃してしまったわけであります。
すぐさま拾い上げて素早くバッテリーを抜き、ピャッピャッと水切り・・・
滴る水と細かい砂なんかも付いちゃっててまぁ無残です。
周りに居た数人のお母さん方が「えー!大丈夫ですか!?高そうなカメラなのに!!」と心配そうに声を掛けてくれるのですが、僕は咄嗟に「えぇ、問題ないです、防水ですから」と謎の嘘(笑)
「あーそうなんですかぁー!?良かったー♪」
と、騒ぎは一瞬で済みましたが、僕は表情を変えなかったものの気分はハイパーブルーでございます。
本当は今すぐにでも公園の隅のベンチで、あの燃え尽きたジョーの様に真っ白になりたかったのですがね(笑)
別にカッコ付けたかったとかじゃなく、悲壮感を場に漂わせてしまうのも申し訳ないですし、もしあのまま「うわーまじかよー」と僕が嘆いたならば、あそこにいたお母さんたちからすれば、平成最後に見たダサい男として記憶されてしまうことでしょう。
やっぱり要は取り繕っただけか(笑)
さて、そこからオーゼキの戦いが始まります。
夕方に家へ帰り、シリカゲルなどの乾燥材と共にX100Tを袋に入れてキッチリ口元を縛ったあとは「FUJIFILM X100 水没」などで検索。
しかし当然ながらそんなおバカな事をする人は僕だけのようで修理費用の参考記事も見つかりません。
この日、妻は予定が有って帰りが遅かったので、息子を寝かしつけたあとは大胆にもX100Tの手術を開始することにしました。
一応これでも趣味はフィルムカメラやオールドレンズの修理だったりします(笑)
一通り工具なども揃っています。
ただ今回は完全にデジタル機ですから、静電気にも注意を払わなければいけませんし構造もかなり複雑です。
幸いにして海外のどなたかがX100Tの分解手順を公開しているページを発見しましたので、おおよその形状やネジ位置などは把握できました。
黙々と手術を進めて部品をバラしていきます。
ていうかやはりX100系、途中でフィルムカメラをバラしている錯覚が(笑)
ここから更に数段階は分解しましたが、基板など様々なところにも水滴が残っていて、綿棒などで慎重に拭き取りつつ、あとから腐食が始まらないように無水エタノールで地道に汚れを除去する作業に没頭。
ただ予想していたよりも内部への水の侵入は少なかったです。
完全にアカン所はファインダー周りで、外窓の内面コーティングは完全に剥がれてしまって復元は無理でした。
そういえばX100系は当初からファインダーにゴミが入りやすいと言われていましたよね。
今回も一番ダメージが大きいのはやはりこの辺でした。
とにかく5時間ほど清掃や洗浄や乾燥などの大手術の末に自己修理完了。
細かい作業過程を写真で残すほどの余裕はありませんでしたが、なんとか復活しました!
今朝起きてから改めて動作確認しましたが何とかOK!
ボタン周りやダイヤル部分の基板などに至るまで、かなり細かく念入りに分解清掃したのでたぶん大丈夫です。
ですが、ファインダーにご注目。
傷などは元々のものです。
ファインダー部分をよく見ると、X100Tから搭載された小窓が出たまま戻らなくなりました。
微細すぎる砂利が入り込んでいて、出入りがスムーズにいかないのです。
でも今までもファインダーはOVFに小窓を出して使っていたので、個人的には問題ないです。
しかし面白いことが起こりました。
いや新機能と言っても過言ではないです。
EVFとOVFを同時に使うことが出来るようになったのです。
説明が難しいのですが、覗きながらEVFに切り替えると通常は黒い板が前面にシャカっと出てきて、外からみるとOVFが遮光される仕様なわけですが、その板が出てこなくなったので、素通しのOVFの上にEV像が重なって表示されるんです。
見せられないのが残念ですが、完全に新体験です。
まるで今後の新技術かのような世界がファインダーに広がっています。
ですからもう一度言いますと、リアル像と電子像が同時に見えるんです。
普通はこうしたRFタイプのファインダーってレンズのボケは見えないのですが、これだと見えるんですよ!
言うなれば『VRファインダー』です。
仮想現実ってやつですね。
これは使うのが益々楽しくなりそうです。
もしかするとX100Fの後継機なんかでは本当にこれが実現するかもしれませんね。
本当にすごくて今まで体感したことない新種のファインダー像です。
外側のガラスは先ほども言ったようにコーティングが酷く劣化してしまったので撤去。
実用上は問題ないのでOKです。
てなわけで何とか愛機を実用的に使える範囲に復元できました。
皆さんも水没は他人事と思わずに、実際に起きたときはすぐに電池を抜いて乾かすことをお忘れなく。
絶対「動くかな?」って濡れている状態で電源付けちゃ駄目ですよ。
ショートして本当に壊れちゃいますから。
そして自分で分解しないでサービスセンターへと持ち込むこと強くお勧めします(笑)
と言いますか。
ボディがまるごと水にドボンしたのにレンズに水や湿気が入っていないX100T、すごくないですか?
今後壊れない事を祈りつつ、新生『X100T Super』で撮った写真は後日アップしていきます♪
オーゼキコーキ
【本日の一枚】