200years:

-ozekikoki-

RICOH GR1と韓国に行った時の事

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RICOH GR1 + Lomography Color Negative 800

僕にとって初めての海外は、この時の韓国出張となりました。

10代の頃から海外に行ってみたい!と漠然と考えており、「初めてはアメリカのグランドキャニオンか!いや、それともヨーロッパでお洒落なティータイムか!」などと、様々に思いを馳せながら、東京での貧乏暮らしを過ごしてきたわけですが・・・。

仕事とは時に残酷です。いえ、残酷な事のほうが多いですが、この時ばかりは「海外にタダで行けるだけいいじゃないか」という発想にはどうしてもなれませんでした。

もちろん、そんな僕も大人の皮を被っておりますので「承知しました」と向かったわけです。

そしてまず頭を埋め尽くすのは”何のカメラを連れ出すか”ということ。

撮影絡みの仕事ではなかったので、一眼レフは愚か、手持ちの小型ミラーレス機の携帯も難しいと思われる状況です。

日々四六時中この事ばかり考える日々が続き、結論を出したのは前日の夜となりました。

選んだ一台はRICOH GR1です。

デジタルのGRを所有していれば、きっとそれを選んだのでしょう

 

が、自分の愛機たちを眺めながら、向こうで起こりうる様々な事を想定しつくしたところ、この一台が最も適しているという結論に至りました。

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RICOH GR1Lomography Color Negative 800

 

カメラも決まったことで、ようやく妙なリラックス状態となり、最低限の荷物をまとめ、空港での持ち物検査などについてネットで予備知識をつけておこうとしたわけですが、そこでとんでもない無知っぷりが発覚したのです。

それは『X線』です。

フィルムが感光してしまい、使い物にならなくなるというではありませんか!

慌てて近場の量販店に問い合わせ、写真フィルム用の『X線保護袋』を求めました。

何店舗も探し、ようやく見つけたのがこちらです。

約2000円ほどでラスト在庫のものを何とか入手することが出来ました。

しかし、ここでさらなる問題が発覚。

ISO800のフィルムまでしか対応していないというのです。

これには困りました。

日中は撮る暇が少ないだろうと考えていたため、FUJIFILMの『NATURA 1600』を買いこんでいたのです。

嗚呼、トホホ・・・。

本当に初めての事というのは骨が折れます。仕方がなくその場にあった手頃な価格で評判も良い『Lomography Color Negative 800』を6本ほど購入しました。

さて、先ほどから文面上ではまだ日本から旅立てておりませんが、そろそろ韓国へ飛びたいと思います(笑)

結論から言えばGR1を選んで正解だったと言えます。

日中の業務はもちろんの事、毎晩のように取引先の韓国人の方と酒を浴びる程に飲むハメとなるところまで、全て想定通りでした(笑)

遠のく意識の中、お尻ポッケに入っているGR1だけは無くすまいと、時折手でその感触を確かめながら必死な時間を過ごしました。

こんなところにLeicaMなんか持っていってたら、間違いなく泣く目にあった事でしょう。

ここでお気づきの方は勘が宜しいですね。

そうです。僕は”どんな時でもカメラの事しか考えていない”カメラバカなのですね。

 

そんな日々の中でも、わりと静かな夜もありました。

冒頭の1枚目と2枚目の写真がその時に撮ったものですが、お酒を飲んだ後に同行していた上司二人に連れられて、とある場所へと観光として向かいました。

観光としてです。(大切な事なので2回言いました)

「ブッ飛ばす」という表現しか当てはまらない速度で暴走する韓国TAXIに揺られて着いた場所は、かの有名な”588(オーパルパル)”。

そうです、風俗街ですね。

いくら闇夜に紛れるGR1と言えども、さすがに撮影するには危険すぎる場所だった為、ここで撮ったカットは屋台に座る”アジュンマ”のみです。

飲んでる時に、僕が「そんなところがあるなら一度観てみたいですねぇ」と言ったのをきっかけに、わざわざご丁寧に連れて行って頂きました。

ものの30分程でその一帯を見物し終え、何事もなく宿へ戻るというお行儀の良さですが、僕は不思議に思っていました。

それは僕がこうした場所を好まない事を上司二人は知っておりますが、当の本人たちはその逆です。

それなのに、どの店にも入らず一緒に帰路につくのですから、はて何故やら。

「スナップしながら待っているからどうぞ」と言ったのですが「いやいや、今日は」と言いながら遠慮する二人を帰りのタクシーで問い詰めたところ、なんと日中に既に足を運んでいたとのこと(笑)

おいおい・・・。

結局そのあとも宿の近にある酒場で2時間ほど酒を呑み、床に就きました。

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RICOH GR1Lomography Color Negative 800

明くる日も当然の二日酔いで、ゾンビのように韓国の街をスナップして歩きました。

はい、この時間は仕事を完全にサボりました(笑)

本当は寝ていたかったのですが、フィルムがだいぶ余っていたこともあり、半ば強制的に自分の尻を叩き、吐き気を抑えながらのスナップです・・・。

さすがに「こんなはずじゃなかった」と後悔タラタラですよ。

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RICOH GR1Lomography Color Negative 800

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RICOH GR1Lomography Color Negative 800

上の写真のおばあちゃん達は、皆が友達かと思えば全然違うようで、お揃いに見えるリュック選びのセンスは流行から来るものなのでしょう。

 

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RICOH GR1Lomography Color Negative 800

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RICOH GR1Lomography Color Negative 800

韓国の原宿とも言われる明洞(ミョンドン)の量販店には、とても親しみのあるポスターがあり、不思議と安心感に似た何かを感じました。

 

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RICOH GR1Lomography Color Negative 800

 

正直なところ、もっと集中して撮影を楽しみたかったです。

当初から難しい事は承知の上だとしても、吐き気を催しながらのスナップは観光写真レベルにしかなりませんね(笑)

主題も薄いお恥ずかしい写真ばかりですが、次回の海外に向けて良い教訓となりました。

 

カメラも大切だけど、『ウコンの力』は必ず持参するぞ! と(笑)

 

 オーゼキコーキ