200years:

-ozekikoki-

初めての救急車

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RICOH GX100

 

昨夜遅く。

息子が尋常じゃない泣き方で叫び散らし、一体何が起きたのかと妻と二人、大変焦りました。

まずは区役所から渡されている救急相談センターにダイヤル。

電話応対してくれた看護師さんの指示に従いながら、依然泣き叫ぶ息子の様子を詳細に報告していくも虚しく、全く原因がわからない状態でした。

 

既にこの状態が40分以上続いており、それを伝えると夜間病院へ急ぐように勧められたのですが、その手段として救急車の手配も選択肢に挙がりました。

 

こんな時だけはマイカーを持っていない事を悔やむものです・・・。

 

食べ物にオモチャ、そして頼みの綱のアンパンマンですら、息子の悲痛なまでの叫びと涙を止めることが出来ません。

 

そこで、多少の勇気を必要としたものの、人生で初めての119番にダイヤル致しました。

到着までは、ものの5分程度だったと思います。

 

遠くから徐々に近づいてくるサイレンの音は、いつも何気なく耳に届くそれとは異なり、随分と”不気味”と言いますか”恐怖”に似た、事件性を感じる存在でもあり、自分たちを目掛けて向かってくるのだ、という心づもりに妙な緊張感を感じるものです。

僕らは待ち構えていようと、マンションの階段を駆け下りました。

 

救急車が到着し、隊員の方々が下りてきました。

その時、息子の様子がおかしいのです。

先ほどまでの涙も叫びも静まり、救急車を指さしながら「キュキュゥーシャ!キュキュゥーシャ!」と、笑っているのであります。

そのあまりにシュールな光景に、妻も思わず苦笑い。

隊員の方々は完全に「・・・」

僕も「・・・」

 

静かな夜の住宅街を四方八方に暴れまわる赤色灯は、息子の笑顔も同様に何度も何度も照らしています。

 

誤解を招かぬように事情を説明し、僕を残して二人は救急車の中へ。

少しして外にいる僕を見つけた息子の口は「パパ!パパ!」とパクついておりました。

すると救急隊員3名と妻と息子が、一斉にこちらを見て来ました。

皆さんならこの瞬間どうされますか?

 

僕は少々困った顔を浮かべて一礼するしかありませんでした。

 

近所の人たちが玄関先や窓から顔を出してはこちらを気にしてくるわけですが、そこに居るのはカメラ片手に困った顔をした僕だけです・・・

 

結局、一通りの検査をするも異常は見当たらず、最後は隊員の方に「ババーイ!」と可愛らしいお別れの挨拶をカマス息子。

 

その後は何事も無かったようにすぐに眠ってくれました。

まったく、大事無く本当に良かったです。が、ねぇ・・・

 

ですが救急隊の方の温かいお言葉も忘れません。

「特に異常は見られませんし、夜風に当たって気分も変わったんでしょう。今は一旦戻りますが、呼んじゃいけないわけじゃありませんからね、またひどい症状が出たら呼んでください、それでは!」と。

 

十中八九、こんな事が有ると次に119を躊躇するであろうことを見越したお心遣いに、グッと来るものがありました。

本当に感謝致しております。

 

2歳になったばかりの息子は、これまで一度も大きな病気やトラブルも無く今日まで来ました。

とても良い事である反面、僕と妻は今回が初体験の事態でしたから、今後しっかり準備しておかなければと、戒めにもなった次第です。

お騒がせする出来事でしたが、とにかく何もなくて良かったです。

 

え?

「なんでカメラを持っていたのか」ですか?

不謹慎に思われると宜しくないのでお伝えしますが、玄関を出るときに置いてあるGX100を右お尻ポッケに突っ込むのが癖なのです。

冒頭のカットを撮ろうとした際、後ろに回した右手にカメラの感触があった時は僕だって驚きましたよ。

もうこっちを見て笑っている息子を見たら、どうしても撮りたくなってしまったので、いつもの”一枚許してちょ”が発動しただけであります。

決してふざけたりはしていませんので、悪しからず・・・。

これからも、災害、ミサイル、雨あられからも、カメラ片手に息子と妻を守っていきますよ!!

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

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RICOH GX100