『痕跡本』という言葉をご存知でしょうか。
言葉というより一種の文化とも呼べるかもしれません。
簡単に言いますと、線や文言などが書き込まれてしまっている本の事を指します。
しかしその”痕跡”から、以前の持ち主の思考や想いを読み解く事の面白さを感じ、敢えてそうした本を買い求める方も多いのだとか。
今回僕の手元へ来た古本には、書き込みは無いものの”書き込まれたメモ用紙”が挟まっておりました。
あ。
タイトルの『古書挟物』という言葉は存在しません。
それっぽく僕が勝手に作った『こしょ・きょうぶつ』という造語です;
さて、冒頭の写真にも写っているメモ用紙。
ご一緒に、少し読み解いてみましょうか(笑)
”8月支払い”というタイトルを見るに、少なくとも一年近く前のものだという事はわかりますね。
気になる点がとても多く、どこから手を付けて良いのやら(笑)
まず光熱費を見てみますと、一人暮らしであまり家に居ない方だということがわかりますね。
次に”やちん”ですが、東京・横浜ではかなり安めの4万円です。
すると気になるのが携帯電話の2台持ちにして、家賃を軽く上回る合計額です。
今は他社への電話も定額で話し放題であったり、ネットも定額(精々5千円程度)で使い放題です。
だとすれば、これは過去1~2年ではなく、よりもっと前に書かれたメモなのでしょう。
このメモが挟まっていた本は『万能鑑定士Qの事件簿1巻&2巻』です。
調べてみますと2010年の4月から刊行されています。
その頃といえば、まだ各携帯キャリアは話し放題のプランの用意は無く、あるとすれば今は無きWILLCOMのPHSくらいでしょう。
もっとわかりやすく言えば、世の中にiphoneが登場したのもこの頃です。
なるほど、このメモは6~7年前に書かれたものですね(笑)
最初に書かれている『DL site』は、まぁ、ダウンロードサイトの略でしょう。
携帯代に込みにしていないところを見るとパソコン用サイトなのかな?
それよりも気になるのは『Oisix(おいしっくす)』の24000円です。
このOisixというのは、安全で健康志向の強い食材をネット注文で購入できるサービス(サイト名)です。
通常(僕の場合)は一人暮らしであまり家に居ないような時代は外食がほとんどで、自炊は愚か、牛丼ばかり食べていました。
そう考えますと、この方は随分と不思議なお金の使い方をしていますねぇ・・・。
おそらくお酒をあまり飲まない方なのでしょう。
もちろん絶対に非喫煙者でしょうね。
ところで。
皆さんはお気付きになりましたでしょうか。
※もう一度画像を貼ります※
・固定で月々掛かるお金→赤
・額変動で必ず月々掛かるお金→青
・何故か色分けされている携帯代→黒
このちょっとしたメモ用紙に三色ボールペンで色分けしながら書いているなんて、なかなか几帳面なかたですね。
というかOisixって光熱費と同じ青色の分類なんですね、スゲー(笑)
しかし残金が12700円では、かなりのカッツカツではないかと思うのですが・・・。
ん~、謎が謎を呼びますねぇ(笑)
そういえばこのメモの裏側はこちらです。
もう謎しかありません。
が、これを見る限りスーパーでも買い物してるっぽいんですよねぇ・・・
え?じゃあOisixで家賃の半分以上の金額で何を買ってるの??と、さらに謎が深まります。
っていうか、つまりそうなると、書かれている残金って・・・
食費まだ引いてないですよね。
・・・
この方~~~!
いま元気にしてますか~~~~~~!!!!!!!!!!
てなことで、息子が寝た後、妻と二人で久しぶりにカメラ以外の話で盛り上がったよ、というご報告でした(笑)
どこかの誰かさんは、きっとクシャミ連発かもしれませんね;
オーゼキコーキ
【本日の一枚】
DMC-LX5