X-T2 + XF16-55mm F2.8
現在メインで使用しているFUJIFILM X-T2に対し様々な点で満足できているのですが、唯一(他にも細々とあるが)どうにかならんかと感じているのが”赤”の色再現であります。
X-T2 + XF90mm F2 +MCEX-11
組み合わせるレンズに関係なく、どうにもマゼンタ側に”逃がす”ような画作りが未だにしっくり来ていないのであります。
色飽和を起こさぬようにチューニングしているのでしょうが、この点はさすがに頂けません。
各フィルムシミュレーションで試した結果、現在はProNegのスタンダードに落ち着いているのですが、これより更にニュートラルなモードを追加して頂きたいのが本音です。
(エテルナのためにX-H1は気が進まない;)
では、以前使っていたPENTAXはどうかと言いますと、元メインのK-3に限っての話とするならばギリギリのギリギリで飽和せずに、若干くすんだ(色の輝度を落とした)再現で出力してくれていたので、全体的には鮮やか(派手ともいう)且つ丁寧な画作りで感心していたものです。
各社様々な思想で色を作りこんでいますから、良い部分と悪い部分がバラバラです。
こればかりは撮り手の好みや相性の問題も大きいでしょう。
さて、少し話はそれますが、このように書きますと「RAWで撮って調整すれば?」との声が一部の方から上がります。
以前からここでお伝えしている通り、僕の場合はJPEG撮って出しで納品することが99%のカメラマンです。
内容によっては当然RAWから出力致しますが、近年のデジタルは処理エンジンの性能も非常に高く、概ねパラメーターの調整+軽いレタッチのみで納品レベルに達するJPEGを生成してくれます。
これを活かした高速フットワークで仕事をするプロもそれなりに多い、ということだけは良い意味でご理解頂ければ幸いです。
というか僕の思想は「RAWから調整する必要のないよう、ビシッと撮れば良いじゃん?」なので、等倍のディテール鑑賞する方からは”手抜き”と思われがちですが、それは全く違いますからね(笑)
だいたいこういう事を言ってくる同業者は、納品状態(クライアントの利用用途)を把握せず、絶対的に認識不可能な画像倍率で調整を繰り返し”丁寧な仕事”を唄う者が殆どです。
決して否定はしませんが、いかんせん認識不可能な調整ですから「お好きなように」としか思いません。
何度も言いますがクライアントの用途によってスタイルを変えたほうがいいよねって事です。
おっと、話を元に戻します(笑)
こうしたX-T2の癖を回避するために、該当するカットは部分的にレタッチを掛けます。
WBの微調整で解決できないものかと奮闘しましたが、流石と言いますか、特にFUJIFILMの色調整はそう簡単には微調整できません。
お伝えするのは難しいのですが、巷で言われているFUJIFILM内の”神の目”を持つ方々が調整しているだけあって、僅かにでもデフォルトから変更を加えますと、全体的に意図しない方向に変化することが多いのです。
これをトライアンドエラーで追い込むのは骨が折れすぎて入院してしまいます(汗)
結果的に部分レタッチで回避するほうが最も安全なのであります。
今回アップしているカットはレタッチしていない素だしのJPEGですが、どのように思われますか?
真ん中のイチゴの左下辺りを見ると判りやすいかもしれません。
それこそ「認識不可能!」と言われてしまえばそれまでですが(笑)
色に関しては個人差があり、中には繊細な目を持つ方もいらっしゃるので、画像サイズに関係なく認識される可能性がある箇所には手を入れておきたいのです。
少し話が長くなりますがもう少し続きます。
これらを考察しますと、やはりAPS-Cに2400万画素は多いなぁというのが個人的な結論です。
同社の2/3インチのコンデジにおいて、この赤色には苦い思い出があり、僕は”魚肉カラー問題”と勝手に呼んでおります。
つまりは赤の飽和を回避する同社の処理方法がセンサーの持つ色深度性能によっては悪い方向に露呈してしまうことを指します。
(※飽和させないという意味では良い方向ですが・・・)
まぁ個人的な見解ですから、専門技術的には誤った見かたかもしれませんが、やはりセンサーに余力があれば、高感度域でも色再現力が上がるのだと感じます。
現在うわさが流れているX-T3は画素数が増加するらしいのですが、この先大きなブレイクスルーが成されなければ、必然的にセンサーサイズの大きなカメラに移行せざるを得ないのではないかと、今から若干の不安を覚えます。
先日も触れましたが、SONYから登場したα7iiiは相当バランスの取れたカメラなのだろうと感じます。
正直なところ、やはり使ってみたいです・・・。
オーゼキコーキ
【本日の一枚】
こんな細かい事を気にしなければ、かな~り良いカメラです。
もしフルサイズへ移行しないのだとすれば、当分長く使うカメラだとは感じますが・・・。