最近の台風のようなカメラ関連ニュースに息切れぎみのオーゼキです。
特にフルサイズミラーレスの波は急激に加速した模様で、次から次へと参入していきますね。
そんな中で「m4/3に専念します」というOLYMPUS。
なかなか良い姿勢だと思いますよ!
さて、僕はこのフルサイズミラーレスの嵐に対し、水面下に潜む”残念さ”も感じているのであります。
というのも。
みなさん、何か大切なことを忘れていやしませんか?
『フルサイズ(ミラーレス)×高画素』の流れに・・・。
現状ではSONY/Leica/Nikon/Canon/Panasonic/SIGMAの6社が名を連ねていますよね。
一見すると「わーフルサイズ祭りだ!大きなセンサーと高画素化が進んで新たな時代が来るぞ~い!」って感じですけどね。
これって言わば『システム規格の革命』なのです。
そう、つまり『技術の進化』とはまた別の話なのであります。
センサーの集光率を劇的に向上させるブレイクスルーは1ミリも起きていないのです。
もちろんこれから来るかもしれませんよ。
ただ、センサーサイズのアップこそが正義であるという流れにだけはならなきゃいいなと・・・。
撮像素子面積の差が”画質”のみで語られてしまう事だけは避けてほしいところです。
と、ぶつくさ言ってみても時代っすもんね。
カメラを作って売る側もビジネスですから仕方がありません。
技術が追い付かなきゃ今出来ることで売れる手段を取らざるを得ないわけです。
あぁ、1/1.6型や2/3型が懐かしい。
1000万~1600万画素の時代が懐かしい。
って、ジジ臭い事ばかり言っているわけじゃないんですよ。
こういうのはあくまでもプライベートで使うカメラでの話。
ここからは少し話が変わりますが、職業カメラマンとしては高画素に否定的なわけじゃないのです。
現状で僕が描いている未来構想としては、デジタルサイネージが年々進化していき、紙のプリントを超える電子ペーパーが主流になったならば、1000万画素は愚か4000万画素でも足りない時代になるでしょう。
例えば・・・
「室内の壁紙データを誰でも簡単に購入できる時代」
「街頭看板の電子ペーパー化による公告切り替え表示需要の増加」
「新聞や雑誌の写真を拡大して見れる時代」
「そもそも建物の外壁の色や柄を一瞬で変えられる時代」などなど
2018年の10月現在では不要な画素数も、このように時代が変われば必要なものになるのです。
ただ相変わらず一般家庭においては多すぎる画素数は不要なのですが、仕事としてメシを食べていくフォトグラファー達は必然的に高画素機を手にしなければならない時代が来ちゃうのですよね。
その時に『中判や大判サイズのセンサーじゃなきゃ対応できない』となると、結局のところ”デカい”カメラと”デカい”レンズがプロの機材っていう構図が成立しちゃうわけで・・・。
ということで、実は今回発表されているカメラの中で次の時代に切り込んでいるのは、一億画素なのに1DxやD5並みのサイズ感を達成しそうなFUJIFILMのGFX100という中判ミラーレスだったりするかもしれません(笑)
GFX50Rというレンジファインダー型の小さなボディも存在しますしね。
あら、だらだら書いていたらもうパソコンのバッテリーが・・・
ともかく。
なんだか巷では「カメラマンという職業が10年以内になくなる」という話があるとか無いとか・・・
どこの誰が言っているのか存じませんが、ほぼ確実に「なくなりません」と断言したいです。
まぁ、総数は今より減る(元に戻る)でしょうけどね。
しかし。
”戦場カメラマン”だけは、どうか明日にでも失業する世の中になってほしいと願うオーゼキであります。
オーゼキコーキ
【本日の一枚】