200years:

-ozekikoki-

ようやく本棚を購入

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これまで押し入れへ山積みにしていた様々なカメラ関連の本がようやく日の当たる場所へと並べられました。

スライド式なので全貌をお伝えしきれないのは残念ですが、とてつもない量です(笑)

 

あとは座り心地の良いソファーがあれば・・・

 

 

僕は多くの写真家が出している写真集を観るのも当然好きですが、それ以上にカメラを実際に使って得た感覚を語りながら掲載している作品を、読み物として自身の心にインプットしていく作業が大好きです。

中でも好きなのが『田中長徳』氏の著書の数々。

 

無類のカメラ好きで知られる長徳さんですが、彼のカメラや写真に対する哲学は本当に勉強になります。

 

つまり、力作が並べられた写真集も素晴らしいのですが、肩に力が入っていないスナップ写真の数々こそが、僕にとっては最も撮影者の息づかいを感じられるのであります。

 

構図や色や知識、技術に加え意図の織り込み方などなど、そんなことを当たり前にできる人物が、まばたき同然の自然さで切り抜く写真。

 

そこには一切の余分なものがなく、忠実に本人そのものが表れている気がします。

 

何と言いますか・・・

言葉で説明するのが大変難しいのでありますがね。

近年は『いいね』だとか『シェア』といった文化に写真が活用されています。

これ自体はべつに問題ありませんし、むしろ写真を始める人が増えるのなら歓迎するべき事なのでしょうけど、正直なところ撮影者が写っていない(心や想いのようなものって意味の)写真が溢れていて、昔でいうところの『絵葉書写真』に感じます。

 

イケているか否かが善し悪し全ての基準であり、音楽で例えるならばサビがキャッチーで売れているなら”いい曲”と言われている感じの時代。

これは消耗文化の一種であるとしか言えません。

 

あくまでもオーゼキの持論ですが、一枚の生きた写真は、観た者各々が自身の記憶や知識や感情を持って、文字や言葉で語ることができる”読み物”でもあるんですよね。

 

いやいや、難しく語る気はさらさらありませよ(笑)

(その気になれば三日三晩寝ずに語れるが)

ものすごく簡単に言いますと、長徳さんやハービーさんやアラーキー氏の、写真に添えられている文章って、感受性を育てるための養分が半端なく散りばめられているんですよ!ということ。

 

なので僕は写真を撮ることと同じくらい、こうした読み物を大切にしています。

ちょっとこの辺については別の機会にゆっくりと書いてみますね。

 

ただ「本棚を買った」ということについて書いていたはずなのに、僕の悪い癖で中途半端に熱く掘り下げてしまうので(笑)

 

もう、僕ってば。

 

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

 

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☆光岡自動車のロックスターに一目惚れ☆

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新型ジムニーに湧く車業界でありますが。

先週末にまたもや”良い車”が発表されました。

メーカーは知る人ぞ知る『光岡自動車』です。

その名も

 

☆ロックスター☆

 

かっこいい!これだけでイカかしてますぜよ!!

 

clicccar.com

 

ミツオカと言えば、とことん我が道を行く国産メーカーであります。

創業はなんと1968年。

50年もの歴史があるのです。

この頃の写真界においては、皆さんご存知の森山大道氏による「アレ・ブレ・ボケ」の表現が世の中に広まった年ですね。

 

少し調べてみますと、光岡自動車の創業当時は富山市内の馬小屋を借りて整備や板金、そして今でこそ当たり前になった”中古車販売”の先駆けビジネスをスタートしていたのですね。

これは興味深い。

さらに僕が関心を持ったのは、創業者である「光岡進」氏が、それまで勤めていた自動車メーカーを退社した理由・・・。

 

そう、「接待漬の日々に嫌気がさした」とのこと。

 

おぉ、どこぞの写真人と同じじゃないか(笑)

 

それに光岡自動車の歴史年表を見ていくと、とにかく”自動車が好き”という彼の想いがそのまま表れている内容に終始感動。

 

そして話は戻りますが、現代に彗星のごとく現れた日本生まれのアメリカンボーイ『ロックスター』

2代目コルベットのリメイク版としか言えないそのスタイルは永久に不滅のカッコよさ。

60年代の映画から抜け出てきた新型車といったところでしょうか。

 

これまた調べてみると、2代目コルベットは1967年まで製造されていたのですね。

想像するに、若き日の光岡進氏が創業当時に憧れていた最高のスーパーカーの一台だったのではないでしょうか。

公式インタビューなどはこれからでしょうけど、出す車出す車いつもそうですが、今回の”ロックスター”もまた、様々な深い想いが詰まっていることが汲み取れます。

 

”作り手を感じるモノ”

 

僕個人は、カメラも車もここがキーポイントであるように感じており、ついつい感動しちゃうんですよね(笑)

まぁビジネスですからこれだけでは難しいのですが、決して忘れちゃいけない事。

 

当然今は息子もいますし2シーターのクーペを買うという発想は皆無でありますが、それでも所有したいと思わせてくれる車が誕生したことが素直に嬉しいです。

 

これでもし

「ロックスターは燃費も忠実に再現していまして、リッター5Kmなんです」

「ちなみにシートも倒れません」

「チョークが付いてます」

「リヤワイパー非搭載です」

とか言われたらどうでしょうね・・・・

※あくまでも冗談ですけど※

 

僕なら「さすがロックだぜ!」って感じでほとんど気にしません(笑)

 

カメラもユーザーに媚びない”ロック”なやつ、出てこないかなぁ。

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

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鎌倉のご婦人

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だいぶ細かいところは端折りますが・・・

 

先日、仕事で鎌倉駅から徒歩でトンネルを一つ越えた先にある古民家兼飲食店に行った時の話。

 

「こんな遠くまでよく来たね」と、店主であるご婦人が気さくに話しかけてくれました。

僕は「いえ、そもそも毎日同じ職場に通う柄の人間ではないので楽しいです」と答えたところ・・・

 

ご婦人「え?あなた誕生日は?」

 

僕「え?八月ですけど・・・」

 

ご婦人「の?何日さ」

 

僕「十日ですが・・・」

 

ご婦人「あ~ムリムリムリムリ、あなたはね、誰かの下で働くとか絶対向いてない」

 

僕「え?そんなことわかるんですか?」

 

ご婦人「わかるもなにも、あなたは会社とか組織とかそういうのが一番向いていない人よ、今は独立したカメラマンなんでしょ?」

 

僕「そうです」

 

ご婦人「よかったわねぇ~、そうじゃないと生きていけないわよ」

 

僕「すごいですね、占いか何かですか?お詳しいんですね」

 

ご婦人「占いっていうかなんて言うか・・・そういうのわかるのよ私は」

 

僕「ほぉ~なるほど」

 

ご婦人「まぁ、自分に向いた生き方をできる人もそう多くはないから、とにかくあなたは良かったわね~、人も良さそうだし頑張ってね~」

 

かなり早口のご婦人は、そう言い残すと「あー忙しい忙しい!」と厨房に出たり入ったり。

僕もこの日はかなりタイトなスケジュールでしたので黙々と仕事を終えて店を後にすることに。

 

ご婦人「とりあえずまたおいでよね!わたし忘れっぽいからさ、あなたの顔も覚えてなかったらごめんね~、その時はまた誕生日とカメラマンですって言ってくれれば思い出すからさ」

 

こんな具合で僕の性分を言い当ててきたご婦人との出会い。

僕は帰り道のトンネルを歩きながら思いました。

 

「高校時代の進路相談室に居れば良かったな」と(笑)

 

僕が自分自身のそうしたことを確信できたのは様々な苦難の末の30歳のこと。

ま、そこまでの経験が全て生きるのが芸術ですし、結果的には全く問題ないのですが、やはり少ないながら居るんですよね、そういうのわかる人って。

 

今度行ったら息子の誕生日も言ってみましょうかね、父親なりに概ねわかってるつもりですから、どんな答えが返ってくるのか楽しみですね。

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

 

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