200years:

-ozekikoki-

夜の水面を躍り撮る

f:id:OZEKIKOKI:20170224151841j:plain

PENTAX K-7 + DA 50mm F1.8

 

昨夜の帰り道のこと。

来客の予定があり、足早に家路を辿る途中で目に入った川の水面に30分ほど時間を取られてしまったというお話です。

 

冒頭の写真は、僕が普段撮らないような抽象的な一枚。

対岸にある巨大なパチンコ屋の電光掲示板が放つ様々な色がゆらゆらと漂う様子を見て「数カットだけなら」と土手を降りていきました。

 

とは言え三脚も持ち合わせておらず、この日のお供であるPENTAX K-7の手ぶれ補正が許容できるであろう、ギリギリのシャッタースピードで撮影を始めました。

 

あくまでも目的は水面で溶け合う色を主題にしていたのですが、撮り進めるうちに別の発見があったんです。

それは”水は流れている”という事。

当然すぎて逆に忘れていたのかも知れません。

これまでも多くの夜景撮影などしてきましたが、夜の水面は長時間露光で流してしまう事が多く、夜景を引き立てる要素としてしか見ていませんでした。

ところが水面だけを撮り始めた途端、手持ち撮影ゆえに見えてくる表情があったんです。

気が付くと手ぶれ補正をOFFにして僕自身が水に合わせるように揺れながらシャッターを切っていました。

 

想像してください。

 

川辺の暗闇で揺れ動く男の姿を(笑)

 

はたから見れば何やら”儀式”をしている謎の人物にしか見えないでしょうね(笑)

でもこれが面白くてやめられなくなっちゃったんですよね~。

おおよそのシャッタースピードは1秒~3秒程です。

絞りは敢えて開放で撮っています。

 

露光中の数秒はファインダーがブラックアウトしますから、何も見えない状態です。

ですから両目を開けながら水面の動きに合わせてお尻をフリフリ、肩をユラユラ(笑)

 

撮影に集中すると周りが気にならないのでお構いなしでしたが、ふと振り向くと土手の上から犬を散歩中のおばさんや仕事帰りのおじさんが足を止めて見ているじゃないですか(汗)

 

これはポリスが来ても不思議じゃないなと思い、少しずつ移動しながら撮影を続けていましたが、気が付くと30分少々が経過していました。

まだまだ撮っていたかったのですが、既に客人が到着してしまったと妻から連絡があり、家までダッシュ致しました(笑)

今夜もまた躍りに行こうと思いまーす♪

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

f:id:OZEKIKOKI:20170224154955j:plain

PENTAX K-7 + DA 50mm F1.8

 

PS:今年もCP+がスタートしましたねぇ。今年は都合が合わずに行けませんが、他の皆さんのレポートブログを見ながら楽しみたいと思います(泣)

 

 

 

 

僕のカメラの共通設定 ~気にしつつ気にしない大切さ~

f:id:OZEKIKOKI:20170223150747j:plain

DMC-L1 + LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm/F3.5-5.6 ASPH

 

※本記事はあくまでもスナップに対する僕個人の考えや意見です※

 

色やシャープネスの設定はカメラの性格やレンズの特性に合わせる必要がありますから細かくはお伝えしにくいのですが、僕がスナップしている時の設定をザックリとお伝えしてみようと思います。

 

こういうのは意外と”自分だけ”のものですから、多くのフォトグラファーは普通言わないものですよね(笑)

けど、自分が掲げている第一の理想は『多くの人が写真を楽しめるようにする』ことですので、もし最近写真に対して難しさを感じていたり、「これ好き!」と言えるカットが撮れないという方が居れば、微力ながら参考になればと思う所存です。

 

1.気にすること

これは写真を撮るうえで絶対に必要な事ですが、自分が『好きそう』または『飾りたいかも』と思える被写体や瞬間に対してだけ貪欲にシャッターを切ることです。

なぜ、「~そう」とか「~かも」という表現をするかと言いますと、いいかどうかは実際に写真として観るまではわからないからです。

例えば映画をレンタルビデオ屋で借りる際に、自分の好みに合うか、面白そうか、という事を基準にタイトルや裏側のあらすじ等をみて決めますよね?

しかし、どれだけ吟味して借りたとしても、観終わったあとに「最高だった!」と言える確率ってどんなもんでしょうか。

僕は学生時代、一年に映画を300本以上観た経験があります。

観終わると必ずノートの一行にタイトルと短い感想に加え、〇や△など自分なりの評価を書き記したりしました。

その経験から言えば「最高!」と言える映画は100本中、1本あるか無いかです。

もちろん自分の趣味に合わなくても”人気だから”を理由に借りたりもしました。

 

これを写真に置き換えると、いくら「好きかもしれない」と感じたからと言って、必ずしも良いカットになるとは限らないわけです。

そして、ムック本や写真展で見覚えのあるカットに倣ってシャッターを切った一枚は、それなりに見栄えのする写真になることも多いですが、どこか自分のものではない気が後々になってするものです。

 

とにかく気にし続けるべきことは、他人に迷惑をかけない限り「好き自由に積極的に写す」って事ですね。

つまり撮影中は、このカットを『どうすればもっと自分が好きだと感じられるものになるか』を集中して考える必要があります。

大袈裟に言えば、これ以外は何も考えなくていいかもしれません(笑)

 

 

2.気にしないこと

さて、気にする事は至ってシンプルでしたが、一方でその逆は山ほどあります。

箇条書きで書いてみますね。

 

・他人からの評価

・高感度ノイズ

・ピント

・解像感

色収差

・歪み

・RAW撮り

・手ぶれ

・構図

 などなど

 

これらすべて、どーでもいい事です。

いや、大事ですよ(汗)

汗水流してカメラやレンズを作っているメーカーさんを全否定する気は一切ないですからね!(汗)

誤解を招くといけませんので、その点だけは下記を続けてお読みください。

上記内容の中には、時に”好きな写真”に近づけるための要素として必要なものもあります。

しかし、それぞれに「○○な写真」と付けてみた時、一番に大切にする必要がないことがお分かりいただけるかと思います。

「他人から良い評価をされそうな写真」「ノイズの無い写真」「ピントが合っている写真」「解像感がすごい写真」「色収差の無い写真」「歪みの無い写真」など。

これは自分がシャッターを切るうえで、いつの間にか知らないうちに気を持っていかれている事柄だったりしませんか?

 

写真の基本は「感度・シャッター速度・絞り」の3つであり、これさえ被写体に適応させればとりあえずは写ります。

しかし、この組み合わせよりも大切なのは”何を撮るか”ですよね。

これは実に簡単そうですが、それ故に一番難しいことです。

僕は幼い頃から格闘技を身に着けて来たのですが、基本中の基本である『受けて即攻撃』が最も究極の技であり『受即攻 (じゅそっこう)』という名が付いている事も知っております。

シンプルイズベストとも言いますしね(笑)

 

話を元に戻しますが、最新のデジタルカメラは入れ替わり立ち代わり、便利な機能を盛り込んで次々と出てきます。

しかし、とっくの昔から自分で”好きと言える写真”を撮ることを可能にしてくれるカメラは存在しているんですよね。

どのカメラも本当に高性能で感心しきりの昨今です。

某メーカーなんて『オートトリミング機能』なる驚愕の頭脳を搭載していたりしますからね(笑)

 

さてさて、ここまで先生まがいの言い方をしてしまいましたが、どうか、勘違いなさらないでくださいね(笑)

これは全部、僕が壁にぶつかっては悩み考えを繰り返して至った結論のようなものですから、決して上からではなく”シェア”のつもりで綴っている事だけはご理解ください。

 

もう一度言いますが、僕は最新機種を楽しみにしていますし、技術の進歩は偉大だとも思っていますからね!

 

最後になりますが、実際に僕のカメラで共通させている設定とは何かをお伝えいたしましょうかね(汗)

 

それは何を隠そう!

 

Pモードです!(笑)

お、おっと、がっかりしないでください(汗)

なんか今、「え~っ」という声が一斉に聞こえた気がしたんですけど気のせいでしょうか(笑)

 

気を取り直しまして、Pモードについてですが、これは本当に優れた機能です。

当たり前すぎて言うのもお恥ずかしいですが、この機能は偉大だと思います(笑)

シャッターチャンスに滅法強いですし、僕は必ずISOオートと組み合わせています。

 

もちろんそれが出来ないカメラもたくさんありますし、コツコツと絞りやシャッター速度を任意にセットしながら撮る楽しみも十分すぎるくらいに理解しているつもりです。

ただ、”すべてマニュアルこそカッコいい”という概念が妙な独り歩きをしている気もするのです。

過去の名作の多くが、まだ優秀なPモードなんて存在していなかった時代に生まれているだけであって、最高傑作のスナップはマニュアルに拘る必要はないと思うんです。

ましてや撮影直後に画像を確認できてしまう現代とは異なり、昔は今よりもピントやノイズなんてアバウトだったであろうと想像できます。

 

とは言え「もっとボケが欲しい」「ノイズを減らしたい」「ブレたくない」と感じるなら、そこは基礎知識を基にご自身で+αの要素として取り入れれば良いだけだと思います。

 

・まとめ ~オーゼキコーキの基本設定~ スナップ編

■PまたはAモード(意図した開放やパンフォーカスへの変更の為、たまにAも使用)

■ISOオート(上限は概ね3200~6400で、コンデジや高感度に弱い一眼レフも同様)

■AFは多点オート(意図した場合は中央一点)

■手ぶれ補正(ブレは必ずしも悪ではないので望遠以外はOFFも多い)

JPEGのみ(仕事の場合は別として、RAW撮影への考えは人により価値観は異なりますが、プライベートの場合ショット数が多いと現像している暇はあまり無いとも思います。JPEGでも現代のデジタルは十分に大きく伸ばせますし、写真力のあるカットは細部の粗はどうでもいい且つ、何なら露出ミス以外はJPEGでもあとからだいたいどうにでもなる)

■好みの機種を使う(写真に反映されるのはカメラのスペックだけではなく、取り手の意欲が加わって初めて湧き上がる性能もあるというところがミソかもです)

 

こんなところでしょうか。

なぜ突然こうした内容のブログを書いたかと言いますと、撮影のマンネリ化や上手く撮れない事を理由に、撮影に対し変に構えてしまっている人が意外と身近に多いと感じたからです。

直接聞かれたときにも話が長くなってしまうので(笑)

こうして書いてみた次第であります。

 

ところで本ブログですが、日本全国だけでなく海外からも多くのアクセスを頂き、僕自身が驚いております。

月間で解析データを見ますと、以前携わっていたカメラ系のサイトを超える勢いもあり、書き手としては嬉しい反面、背筋をピッとせねば!と感じる事もシバシバ(汗)

 

今後も拙い文章や内容ながら、精一杯の写真愛を発信していければと思っておりますので、末永いお付き合いの程、宜しくお願い申し上げます!

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

f:id:OZEKIKOKI:20170223165325j:plain

DMC-L1 + LEICA D VARIO-ELMAR 14-150mm/F3.5-5.6 ASPH

今大注目の中判ミラーレス『GFX』の実機にも触れました。

f:id:OZEKIKOKI:20170222150327j:plain

RICOH GXR + S10 

どうも、オーゼキコーキです。

あまりの忙しさにホームページからツイッターまで一切の確認を怠ってしまった数日が続いており、大変に恐縮です。

あと少しでこの時期も過ぎると思いますので、それまでは少々穴の開く日ができてしまうかもしれません;

何卒ご了承頂けますと幸いです。

 

さて、タイトルにもあります通り、中判ミラーレスの富士フィルム『GFX』に触れて参りました。

仕事ついでに妻の『XF1』が保証期間最終日という事で、センサー清掃及びモニターの不具合修理の為に、六本木にある富士フィルムスクエアへと足を運びました。

 

f:id:OZEKIKOKI:20170222150635j:plain

 RICOH GXR + S10 

 

自慢ですが、独身時代はここ六本木だなんて歩いてこれる距離に住んでいたんです。

渋谷だって自転車ですぐのところですからね。

毎日東京タワーを眺めながら東京ライフを満喫した生活を装っていました。

 

えぇ、お墓に隣接した古い激安賃貸マンションです(笑)

そうでもしないとこの辺は家賃が高すぎて住めやしませんよ(泣)

 

そういえばその頃、たまたま父から電話が来て「いま何してる?」と聞かれたので「ん?六本木にお米を買いに来てるよ」と言ったら大爆笑されたのを覚えています。

確かに、自分で改めて思い出しても笑えますよね(笑)

六本木で米って;

 

おっと、話を戻します。

実のところGFXの実機が置いてあることに気が付いたのは現地に着いてからなんです。

カメラを修理センターに預けて、いつもの写真展を観ていこうと思ったら、何やら只ならぬオーラを放つカメラが置いてあるではないですか。

あまり時間に余裕も無かったので、こんなことなら周辺のスナップを早々に切り上げて来ればよかったと後悔しつつ、慌てて飛びつきました(笑)

 

まず第一印象ですが「え!こんなに軽いの?」と、ついそこに居た社員さんに感想をつぶやいてしまうほどでした。

「そうですよぉ~」と自慢げな笑みを浮かべるその方の様子を見る限り、多くの来場者が同様の感想を発しているように思えました。

 

どのくらい軽いのかを、別のカメラを例えにしてお伝えしたいところですが、グリップ形状の良さや、見た目とのギャプも含んでいますので、上手く思い浮かびません。

感覚を強いて言えば、α99に小さな50㎜ F1.4の単焦点を付けている時のような取り回しの良さを感じます。

実際の重量は調べればわかるのでしょうけど、あくまでも体感値としてはそのぐらい軽いです。

そして各部の質感の高さも際立っていますね。

高額な商品である事を考えれば当然でしょうけど、期待の上を行きますね。

会場内でじっくりといじりましたが、高感度や色再現、ダイナミックレンジも素晴らしいと思います。

無理なシャープネスを掛けていない自然な画作りは、これまでの同社の特徴ともいえる良い点です。

カリカリを望む方にとっては、もしかすると少々物足りないかもしれません。

しかしそれは背面の小さなモニターで確認しただけの感想ですから、今後触れられる機会も増えた際は、ぜひ手に取って確認してみてください。

畳ほどに伸ばされたプリントもたくさん観ましたが、もう脱帽です。

観なきゃよかったと思うレベルですね(笑)

 

しかし残念な点も一つ。

ファインダーです。

どうしても他がズバ抜けているだけに、こうしたデジタルデバイスの完成度はもう一歩に感じます。

実用上はもちろん問題無いでしょうけど、やはりPENTAXの645Zを含む中判OVF機を覗いた時の感動には及びません。

 

短時間触れただけの感想はこんなところでしょうかね。

今度、どうにかして一日くらいは使いまわしてみたいですけど・・・。

それが実現出来たら改めてレビューしてみます。

 

さて、久しぶりの六本木スナップだったのですが、正直に言うとあまり楽しめませんでした。

f:id:OZEKIKOKI:20170222160947j:plain

RICOH GXR + S10 

 

どこもかしこも騒々しく感じてしまい、どれだけ歩き回っても僕の”撮りたいセンサー”が反応しません。

もしかすると六本木特有の気配に気持ちで負けていただけかもしれませんけど・・・。

また来た時にはリベンジしてみますかね。

 

思った以上に疲れていたのか、家へ帰るとぐったりしちゃいました。

けど可愛い息子とじゃれ合うと、そんなのもどっかに吹き飛びますね!

笑顔で僕の手を引く息子に連れられてトイレに行くと、さっき飛んで行ったはずの疲れが、ブーメランのように戻って来た気がしました、とさ・・・。

(下記写真を参照)

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

f:id:OZEKIKOKI:20170222162142j:plain

RICOH GXR + S10