200years:

-ozekikoki-

現状はPENTAX 645Zが最有力か

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X100T

以前にもお伝えした通り、年に4回は発症する『中判デジタルが欲しい病』が、なんと2018年の最後にやってまいりました。

しかし今回はいつもと様子が異なり、本格的に意思が固まりそうな予感なのです。

 

タイトル通り、現状ではPENTAXの645Zが最も有力な候補であります。

普段から仕事でFUJIFILMを使っているのに、なぜGFX系に行かないのか。

この理由は価格どうこうではなく、各サイトのGFX50Sの作例を観た際に「おっ、さすがに違うぞ!」という感動がほとんど得られなかったからです。

あれこれと様々なサイトの作例を確認しましたが、やはりどれをとっても同じ感覚しか持てません。

 

実際のところ、手の届きそうな範囲の中判デジタルを比べた場合(GFX系/645D&Z)最も心惹かれる画を出しているのが『PENTAX 645D』です。

645Zとの比較でも、なかなかどうしてCCDの方が僕好みのようでありまして、この差はプラシーボ効果などではなさそうなのです。

 

JPEGの好みだけで、全て同価格と仮定した場合でも645Dが魅力的。

 

ということで先日、居ても立っても居られないので新宿へ出かけて645D&Zをそれぞれ実際に触って参りました。

こういう所だけが都会に暮らすメリットです;

 

さて、最初に触ったのは念のためGFX50S、そして最新のGFX50Rです。

画質に心惹かれなくとも、手に持った時に”ときめく”ならば、それはそれでOKなオーゼキ。

ですが結果は残念極まりなく、特にGFX50Rの細かい部分の安っぽさは受け入れられませんでした。

これに関しては一緒に行った妻も同じ意見。

GFX50Sの方は、特筆するような高揚感が手からも眼からも伝わることなく保留の扱いに・・・

 

そして次はPENTAXフォーラムにて645Zにタッチアンドトライです。

量販店と大きく異なるのは、カメラそのものに鬱陶しいセキュリティケーブルの類が一切付いておらず、実践感覚でフォーラム内にて使うことができます。

 

まず見た目。

やはりカッコいい。

そして持ってみる。

グリップ形状が良いので思ったほど重量を感じません。

ファインダーを覗くと大きくて綺麗なOVF。

「おぉ~久しぶり(笑)そしてやっぱり気持ちいい♪」

妻をモデルとして立たせてシャッターを切る。

「バシャラン!」

音もショックも悪くないですし、何よりGFXのブラックアウト長い系EVFよりは遥かに気分は良い。

最後は背面液晶でチェック。

「めっちゃ良い」

わかっちゃいたけど、やっぱり明らかに良いです。

試しにモノクロに設定して・・・バシャラン

 

最高やないかぃ・・・・

 

と、まぁこのような感じで次は近くのキタムラへ行き645Dをチェック。

持った感じはZとほとんど同じ。

シャッターを切るとちょっと音が固く感じたので、やはりZは改良されていることを実感。

そして背面液晶でチェック・・・。

・・・。

・・・。

・・・。

全然画像が表示されない。

・・・。

・・・。

・・・。

お腹が空いてきたので蕎麦でも食べに行こうかと腰を上げると画像がついに表示されました(笑)

そんなにスペックの低いSDでもないのですが、さすがにこれは遅すぎますね;

 

あとは実際に使うことをちゃんと考えますと、やはりライブビュー機能やチルト液晶に加え、連続的なレリーズへの対応や耐久性などなど、Zの方がメリットを多く感じましたので、CCDへの魅力に未練もございますが、ここは645Zにしよう!と決意が固まりました。

 

って、これは完全に今すぐ買う流れですが(笑)

ちょっとここで冷静に。

 

なんだかんだ645Zが出てから5年近くになります。

そろそろ後継機の噂が流れてきてもおかしくはありませんよね。

RICOHの体力を勝手に想像するとGR3に全てのパワーを使っていそうですが;

さすがにGFXが攻めてきている現状では、なにかしら対抗するような姿勢を見せてほしいところです。

 

それと、うちの事務所の事で言いますと来年の1月~春ごろまでは、かなりの忙しさが予想されまして、少しそれが落ち着いたころに導入したいのです。

じゃないと待望の中判デジをリビングに飾っておく日々になってしまいますからね。

たっぷりと触って遊んで特徴を体得する時間が欲しいわけです。

 

そんなこんなで2018年の12月18日現在の候補は『PENTAX 645Z』で確定です。

買うからには必要なレンズもガッと3本くらいは揃えるつもりです。

 

完全に言い忘れていましたが、使用目的は人物とスナップ撮影であります。

カメラのサイズが大きいので、威圧感を打ち消すほどの話術も鍛えておかなくちゃいけません。

(筋力もね)

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

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X100T

 

 

「スマホでも綺麗な写真が撮れる」という方へ一言だけ

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OLYMPUS XZ-10

かなり、かなり、かなりの頻度で「最近のスマホは本当に綺麗に撮れるから、わざわざカメラは要らないなぁ」と言われる事が多いです。

特に小さなお子さんが居る方とは、こうしたお話になるのです。

 

確かに。

近年のスマホは本当に手軽に良く写りますよね。

機種によっては少し前に溢れていた”高画素”の1/2.3センサーのコンデジよりも見栄えの良い写真が撮れることもあります。

ですから”綺麗に撮れる”という部分に関しては一切異論はございません。

僕らのような人間からすれば、まぁ色々と粗が分かりますが、一般的には必要十分な画質を誰でも手に入れられる時代と言えるでしょう。

 

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OLYMPUS XZ-10

 

今日だって仕事先で同じような会話がございました。

僕は「確かにそうですよね」と返答しつつも、いつも決まって一言だけ質問します。

 

「ーですが、例えばきっと5年前にも同じ感覚でスマホで写真を撮られていますよね?

いま、その画像データってちゃんと保管や管理ってされていますか?」と。

 

これまでに「もちろん!」と答えた方は、残念ながら一人もおられません。

 

スマホで”メモ写真”を撮ることと、カメラで”思い出を写す”ことって、全然違うんですよ。ぜひカメラの購入を検討してみてくださいね♪」

と、最後はほんのり軽くご案内しています。

 

僕の場合は特に小さいお子さんがいらっしゃる方に対して、なるべくカメラで写真や動画を残してほしいと感じています。

『より綺麗な画質で ー 』という理由ではありません。

我が子を愛おしく想って撮った写真には、その時の”気持ち”が宿っています。

そのデータを、自分だけではなくその子自身の為にも、しっかり残すべきだと思うからであります。

 

カメラ機能付きスマホではなく、写真機(カメラ)ってやつは、それを叶えてくれる”チカラ”があると思うんです。

 

つまり、カメラメーカーも必ずそのことを念頭に置いた製品開発をする責任がありますよね。

 

そういえば、僕が産まれて間もない頃に父が撮った一枚の写真があります。

使っていたカメラは全自動のKonica MT-7というチープなコンパクトフィルム機。

当時、一切カメラに興味関心が無かった父は、出産祝いという事で頂いたそのカメラで僕のことを撮りました。

父はその写真をいつも免許証と一緒に小さな革のケースに入れて持ち歩いていました。

 

今はヒゲの生えた大男のオーゼキも、その当時、それは可愛い小さな天使でありました。

父もきっとそう思ったのでしょう。

カメラを縦に構えて、愛する我が子をフレームいっぱいに近づいて撮ったのでした。

 

ここで当時の安価なコンパクトフィルム機を知る方なら勘付いた事でしょう・・・。

そう、しっかりと盛大な”ピンボケ”写真なのです。

このKonica MT-7は当時の安価なモデルに多かったパンフォーカスタイプのカメラです。

フォーカスは1.5m~∞の固定タイプで、35㎜の暗いレンズです。

 

それでも。

 

そのピンボケが物語る「枠いっぱいに撮りたかった」という気持ち。

それがちゃんと写っている(宿っている)のですから、素晴らしい一枚だと僕は思います。

 

知識が無くても、撮るのが下手でも、なんでもいいんですよ。

気持ちが残せているならば。

 

(でも当時カメラをプレゼントしてくれた人が、もしもOLYMPUS 初代XAとかを選んでくれてたらなぁ・・・(笑))

 

オーゼキコーキ

 

【本日の一枚】

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OLYMPUS XZ-1

 

 

作業進まず、読書の一日

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RICOH GXR MOUNT A12 + Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical

今日は大変に温かい一日でありました。

午後に撮影が一件、横浜市の”桜木町”周辺で入っており、諸々とPCを使った別件の制作物等もあったので、早めに家を出てカフェで作業することに。

 

いつも通り季節に左右されず、定番の『アイスコーヒーブラック』を注文して席に着くとすぐに、一冊の文庫本を取り出しました。

それは五木寛之氏の『レッスン』という小説です。

昨日、東京は蒲田のブックオフで108円で購入してあったもの。

ここ最近、彼の数ある代表作のうち『大河の一滴』を読んでみようとふと思い立ち、かれこれ4店舗ほど足を運んだのですが全く見当たらず、仕方なしにサクッと読めそうに思えた『レッスン』を手にとった次第です。

 

実のところオーゼキ。

好きな作家は誰か、と問われた場合に真っ先に上がるのが”いちおう”五木寛之氏なのです。

ステレオタイプな人間が多い現代において、なるべくなら公言したくはありませんが、

僕はこれまであまり熱心に小説を読む人間ではございませんでした。

 

年に多くて3冊程度の単行本を読む程度で、マンガ本すらあまり読みません。

圧倒的にエッセイやコラム、ルポルタージュなどの方が高い頻度で目を通しています。

五木寛之氏の本で数年前に買って読んだことがあるのは『男が女をみつめるとき』です。

これは小説というか、それこそエッセイ集のようなもの。

つまり彼の小説としての作品をこれまでちゃんと読んだことが無かったのです。

 

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RICOH GXR MOUNT A12 + Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical

話が長くなりますので端的に書きますと、元々名前や存在は知っていたものの、僕が25歳前後に目を通したエッセイの執筆者が五木寛之氏であり、ちょうどその頃、自身がカメラレビューなどで必死に文章を書くことを学んでいた時期であったため、彼のあまりに美しく、一瞬で引き込む力を持った文章を初めて目の当たりにし、まさにビール瓶で頭をカチ割られたような想いに至ったのです。

 

その後に小説を真面目に読もうかと手を出したのは、父の勧めもあって同郷の三浦哲郎氏のものでした。

はて、なぜ五木寛之の本ではないのか、と疑問を持つ方が多いでしょう。

実は4冊ほどすぐに古本を入手したのでありますが、当時勤めていた会社の引き出しに置いたまま退社してしまい、わざわざ取りに行くのも・・・といった具合で(笑)

 

そして今日、ついに初めて彼の小説を読んだというわけです。

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RICOH GXR MOUNT A12 + Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical

この『レッスン』という作品、つい先ほど読み切ったのですが・・・

いやぁすっかり魅了されてしまいました。

今ぼくの心は作中に出てくる”フィレンツェ”や”トスカーナ”に行ったきりなかなか帰ってきません(笑)

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RICOH GXR MOUNT A12 + Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical

午前中にカフェで読み始めたときは、1時間ほどで作業を開始しようと思っていたのですが、全く止まらなくなり危うく撮影に遅刻するところでした(汗)

仕事を終えて再度カフェに戻ってからも、納品の前にどうしても読み切ってしまいたくて、気が付けばもうこんな時間(22:00)・・・。


はい、完全に制作物は1ミリも進んでいません(笑)

まぁ、うちの事務所の新サービス関連のものなので、誰かに迷惑をかける事でもありませんが、帰ったら妻にチクリと言われそうです;

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RICOH GXR MOUNT A12 + Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical

これは普段から小説を豊富に読んでおられる方々からするとどのような評価なのでしょう。

いつかのブログでも書きましたが、僕は高校時代に年間300本の映画を観て、その感想を全てノートに記していた過去があります。

その時に分かったことは、自身の心にグサリと残る作品は100本に1作品程度の確率というものでした。

今回の『レッスン』をそれに倣って言うならば、まさにその1作品を当てたという感覚です。

当然これは多分に個人差を含むものですから一概に断言はできませんが、僕には相当ハマりました。

 

こういう時に言うんでしょうね

「ラッキー♪」って。

 

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RICOH GXR MOUNT A12 + Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical

さて、話は変わりまして本日のカメラは久しぶりにGXRであります。

MOUNT A12に広角レンズと外部ファインダーをつけて、モニターOFFで使うのが事もあろうか新鮮に感じてしまいました。

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RICOH GXR MOUNT A12 + Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical

それもそのはず。

カメラ内のスナップ写真は今年の夏頃で止まっておりました;

幸い操作などは手に染み付いたままのようで、それぞれのファンクションの割り振りなどもしっかり覚えていました。

あとからやって来たX100Tが随分と僕とベストマッチしてしまい、ついつい出番が減ってしまっていたのですが、こうして使ってみるとやはり”これ”ならではの良さがあって堪りません。

 

何と言いますか手に持った時の雰囲気を例えるならば・・・

拳銃で表すのも些か嫌悪感を纏いますが、X100Tが『コルトパイソン』はたまた『フリントロック』といった古式銃だとすれば、GXRは『グロック17』や、ドイツ製の頑丈なもので『SIG SAUER P226』などの自動拳銃あたりでしょうか。

と、あたかも詳しそうに列挙致しましたが、全部調べながら書いてますので悪しからず(笑)

この辺は全くオーゼキは専門外なので、あくまでもGXRの造形からハンドガンを想起し、ならばX100Tはどうなのだろうと思って書いたまででやんす。

 

つまり先述の『レッスン』の影響を受けて「Oh! What a beautiful "camera"」と、我が愛機を賛美したかっただけなのであります。

 

さて、そろそろ帰るとしますかね。

時計を見れば23:00です。

蛍の光のメロディが流れて参りました。

 

オーゼキコーキ

 

 

【本日の一枚】

 

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RICOH GXR MOUNT A12 + Voigtländer Super Wide-Heliar 15mm F4.5 Aspherical