どうやら少し前から”動画の倍速再生視聴”の話が物議をかもしているようですね。
初耳という方へ向けて簡単に説明しますと、Youtubeなどのいくつかのサイトでは動画を2倍速などで再生する機能が存在します。
つまり10分の動画を5分で視聴できてしまうのですね。
何かについての解説など聞き流すだけで得られる情報系の内容ならば、これを活用する事で時短にも繋がり、耳が追い付く人にとってはサクッと知識を得られて便利です。
僕もたまに使います。
ところがこの倍速再生での視聴をアニメやドラマなどの物語系の作品でも用いる人が増えたらしく、結果としてそうした視聴者の感想が「よくわからなかった」なのだそうです。
そりゃそやろ
と、一蹴できないほどに多くの人が倍速視聴で同様の感想を漏らしている模様。
空間美などの”余白”や”余韻”に宿る機微をスッ飛ばしてしまっては映像制作をする人間は泣けてくることでしょうし、ヒロインが口では「嫌いっ!」と言っていて実は好きで仕方がないという感情まで視聴者が汲み取れないとなると、今後はどのような脚本を作ればいいのか監督やPは頭を抱えますよね。
基本的に写真作品は”チラ見”を除けば早送りで鑑賞する術はないのでしょうけど、そのうち「なんでここ何も写ってないの?無駄じゃん」と、なんちゃら比率そのものが崩壊する未来も近いのかもしれません。
んー末恐ろしい。
こうした”時短”を曲解した文化へ一石投じるような、2倍スローの作品制作へ既に取り掛かっている猛者クリエーターも居るのではないでしょうか。
まぁ、口では「好き」と言っているけど実は腹の中で悪だくみする相手に対しての機微察知能力なんてのは往々にして無力よねってことで(笑)
オーゼキコーキ