当日にすぐ書こうと思っていて、ついつい忘れていました。
先日まで新宿のリコーイメージングスクエア(僕は今もペンタフォーラムって呼んでますが)で開催されていた【PENTAX KPの世界】なる写真展に行ってきました。
低感度から高感度まで様々な作品が大きく引き伸ばしたプリントでずらりと飾ってあったわけですが・・・
結論から言いますと、僕のKPへの購買意欲はグンと下がってしまいました。
よく勘違いする方がいますが、僕はPENTAXが大好きですけど、信者と呼ばれる部類のファンとは少し違うと思ってるんです。
良いものはイイと言いますが、逆も然りなのです。
このPENTAX KP、高感度のKとして売り出されていますが、作品を観た限りでは、あくまでも個人の意見として”全く賞賛に値しない”と感じました。
確かに輝度ノイズや色ノイズ自体は少ないかもしれませんが、だからといって良い画質とは呼べない画作り。
なんか、こう・・・なんて言うんでしょう・・・
物凄く失礼な比喩かもしれませんが”コンデジっぽい”んです。
写真は素晴らしいものが多いのですが、ノイズの消し方といいますか、ディテールや階調が潰れているように見えるのです。
それによって写真そのものが曖昧な印象になっており、人が撮った感が薄いと言いますか・・・。
難しいんですけど、とにかく「これ本当にAPS-C一眼レフで撮ったの?」と言うのが本音です。
じゃあ低感度はというと、これもまたかなり首を傾げるものでした。
シャキッとしないし、まるで分厚いローパスフィルターを積んでいるような、そんな印象です。
複数の写真家さんによる作品展ですから、設定や現像手法によってそれぞれ変わってくるのでしょうけど、一貫してこの印象が付きまとうので、どうやらKPの持つ性格であると感じざるを得ません。
スクエアをでる頃には胸にぽっかりと穴の空いたような気分でした。
ちなみに。
これより少し前の6月に同所で開催されていた『久保田友惠』さんの写真展【最果ての氷界】を観たときは本当に感動しました。
使用機はK-1に加え、なんとK-7です。
K-1の出力する画が圧倒的に素晴らしいのは勿論のことですが、最も衝撃を受けたのはK-7のプリントです。
長くK-7を愛用している身として、ブラインドテストされても99%判断できるほど特徴的な写りをするカメラであることは理解しています。
しかしお恥ずかしながらこれまでA3以上に引き延ばしたことがなく、目の前にある大きな大きなK-7のプリントには感動で開いた口が塞がりませんでした・・・。
実に美しい粒状感であり、また繊細な色を繋ぐ階調表現が妙にリアルで目が釘付けになりました。
この後に観に行ったのが【KPの世界】でしたから、余計にその差が気になったのかもしれません。
最近水準器が狂いだしている僕のK-7。
修理してまだまだ使おうと思いました。
それにしても画像処理って奴は必ずしも進化しているとは言えないもんです。
画像データとして見れば、まぁ最新の方が優秀かもしれませんけど・・・
ん~、時代っすかね。
オーゼキコーキ
【本日の一枚】