X100T
久しぶりに六本木まで足を運びましたので、そのついでにFUJIFILMスクエアへ。
お目当てはもちろん『GFX 50R』です。
ん~、なかなかカッコいいですね。
そして持った瞬間に感じたのは”かなり軽い”ということ。
想像より本当に軽くて軽くてビックリするほどでした。
ただ、幸か不幸かそのせいで若干だけ高級感が乏しく感じたというのが本音です。
まぁ、スーパーのお惣菜じゃないのだから、手に持った重さで損得を測るのもナンセンスでしょうな(笑)
気を取り直してファインダーを覗いてパチリ。
ん?
ん?ん???
ブラックアウトが長い。
長すぎる・・・。
そしてシャッター音も遅く聞こえるのです。
感覚的に言いますと1/500で切っているのに1/8のようなレリーズ音なのです。
本機は「メカニカルシャッター」「電子先幕シャッター」「電子シャッター」と、大きく分けると3タイプの設定が存在します。
一応メニュー内を確認してみましたが「メカニカル」に設定されています。
どうにも納得がいかないので案内係の方へ訪ねてみるも、苦笑いしながら「まぁ、みなさんそう言います・・・一応現状はこういう仕様ということで」とのこと。
ま、まぁ・・・この辺は製品版では少しは改良されている事でしょう。
どうしてもセンサーが大きいのでシャッター幕の動作に時間が掛かるのは仕方がないことですし、それを勘定すれば十分に早いとも言えます(笑;)
さて、外観をゆっくりと眺めてみました。
するとISOダイヤルが無いことに気が付きます。
X-pro2/T2/H1などを仕事で使う身としては、ついキョロキョロと感度ダイヤルを探してしまいました。
これは”Xユーザーあるある”かもしれませんね。
もう先入観で現行のFUJIFILM上級機は軍艦部を見れば全ての設定が把握できるものだと思っちゃってるんですよね・・・。
慣れの問題ですが、Xシリーズと交互に使うことを想定すると暫くは目が迷うことになりそうです。
てなわけで、総じて「良い感じのカメラでした」と、〆たいところですが・・・
そうもいかの金太郎。
写真に撮り忘れたので文字だけでの説明で大変恐縮ですが、ものすごく品位を落とす箇所があったのです。
それは『グリップ側面のSDスロットの上にあるUSB端子カバー』のチープさ。
要は、そのカバーをカパッと開けるとUSBの挿入部が表れるのですが、この蓋が全く見事に空きやすいのです。
爪をかけて開けられるように溝というか突起のようなものがあるのですが、これを上から軽くなでるだけでプカプカと浮いてしまい隙間ができます。
つまり通常使用で右手で握る箇所ですから、防塵防滴を謳う機種としては致命的な欠陥構造。
係員の方に聞いてみると「ありゃほんとですね・・・製品版で良くなってると良いんですが・・・」
と、僕の気持ちを代弁してくださいました。
そ、そうですよね!
50万するカメラボディのグリップ付近に、駄菓子のおまけで入っている人形のパーツと同じような素材の蓋が付いているわけありませんよね!
あーびっくりした。
展示されているのは試作機だから、そりゃそうですよね!
・・・
FUJIFILMさん、切に願う。
発売後にそんなことで叩かれるメーカーの姿なんて、ファンとしては見たくありません。
と、いろいろ残念に感じてしまったことばかり書きましたが、645フォーマットが載っているとは思えないほどボディ自体は小型で軽いです。
これ自体は良いことだと思いまが、やはり現状出ているレンズがでかいのは仕方ないですから、これから登場する小型レンズシリーズに期待です。
でも触って改めて感じたのは「これでOVFが積んであればなぁ」ということ。
先行して発売されているセンターファインダータイプのGFX50Sとは姿かたちは異なるものの、「小型軽量化を目的として行きついたのがレンジファインダースタイルでした」という感じが拭えない。
つまりはGFX50Sの形を変えた廉価版という印象を持ってしまったということです。
言い方を変えれば、この内容ならレンジファインダースタイルである必要が無いわけで、 例えばスナップに限って言えば「軽快に扱えそうなのにそうもいかない」というジレンマしか生まれないのでは?とまで思ってしまいます。
FUJIFILMの中判ミラーレスが他社でいうところのフルサイズミラーレスの立ち位置としたいならば、システム全体の価格どうこうの問題の前に、「センサーがデカい」という以外の付加価値も盛り込まないと(OVFもある意味その一つ)、安易に高みの見物とはならないでしょうな・・・。
って、何を偉そうに僕ってば、ね。
オーゼキコーキ
【本日の一枚】
X100T