これまでに「どうしても手元に残しておきたい」と思えるカメラやレンズを何度か手放した事がある。
経済的にやむを得ない理由だけでなく、メーカーの対応に幻滅したりなど様々だ。
中でもくだらないと感じるのは”動画性能”を加味しての機材の入れ替えだったりする。
フリーの身で生活していくためには、ある程度時代のニーズに沿った仕事へシフトすることも必要不可欠であり、私もそれなりに合わせて来た。
それでもなんとも煮え切らない想いが付きまとうものである。
そこで現在はどのような選択をしたのかというと一旦は動画を捨て、あくまでも写真機として自身が信頼を置き”使い続けるぞ”と強い想いを抱けるものに絞ってしまった。
そう、先日からこのBlogにも顔を覗かせているPENTAXだ。
お世辞にも”動画性能”は褒められたものではなく、全てのメーカーの中でも間違いなくビリである。(※一応そこそこ綺麗には撮れるけどね)
しかし静止画に限って言えば話は大きく変わるのだ。
当然ながら素早く動く被写体、たとえば小動物や戦闘機、スポーツ選手などを撮るとなるとAF性能の面で他社へ譲る部分も在る。
ただ私はそれらを狙わないし、そもそもPENTAXでも全く撮れないなんてことは無い。
大手メーカーのカメラで満足できる体質だったらどれだけ楽だっただろう・・・
などと自分へ苦笑いする事など日常茶飯事。
それでも『PENTAX K-1』にFA Limitedレンズの組み合わせで得られる写真は自らのフィーリングにベストマッチであるし、見た目のスタイリングも非の打ちどころが無いほど好みである。
手にしているだけで心が弾み、喜んでいる自分が居るのだからこれでいいのだ。
こんな内容の記事でありながら、先ほどから掲載している写真が『RICOH GXR A16』で撮ったものであることは私も違和感を覚えながらであるが、書きたい事と載せたい写真が一致しないタイミングって稀にあるよねっ、て感じで片目を瞑りつつタイピングを続ける。
少々話を置き換えるが、この頃は珍しく”人間関係”に頭を悩ませている。
新たなことを始めると新たな人にも出会うわけだが、必ずしもベストな関係性であるとは限らず、これはほとんど”運”の領域だと言える。
それでも上手くやっていく方法は無いのだろうかと悩ませているわけだ。
もともと考えることが好きな性分なので、一生懸命にこの悩みの根源を掴もうと頭の中の茂みを掻きわけるのだが、冷静な自分と感情的な自分が鬼ごっこでもしているようにまるで捉える事ができずにいる。
逃げる側が虚像なのか、はたまた追いかける側なのか。
人間関係につまづく事は誰しもに訪れる試練のようなものであるが、両者の思考や意見が歩み寄れることが理想であり、ある程度それぞれの度量に見合ったバランスが保たれなければ、いずれは崩落する。
この手の答えは機材の入れ替えとはまるで異なるので慎重に見極めたい。
【Camera & Lens】
RICOH GXR + A16